スカイツリー開業にロンドン五輪と、今年もいろんなことがありました。が、ニッチな世界の出来事も、大きな世界の潮流を映し出す。というわけで、さまざまなジャンルのウォッチャーたちに今年の10大ニュースを聞いた!
【ブラック企業ニュース】若年化、非正規雇用へと問題拡大
「これまで就活生や一部の正社員の問題だったブラック企業が、広く社会問題化した一年でした」
若者の労働問題に取り組むNPO法人POSSEの川村遼平氏はこう指摘する。中でも顕著だったのが“若年化”だという。
「ブラック企業問題で最も重大なのは、やはり“過労死”です。従来、過労死の被害者といえば、40代~50代管理職でした。しかし、最近、POSSEには男女問わず10~20代の子供を持つ親からの相談が増えています」
なぜ若年化が進んでいるのか。
「原因のひとつは就活。何十社も受けて1社しか受からない状況で、自分の代わりはいくらでもいると自覚させられ、ここを逃したら次はないという恐怖心からブラック企業にしがみついてしまう」
それが企業側の思うツボとなる。
「若い世代は代わりがいると、ウツで辞めようが企業には問題ない。大量採用し、長時間労働させ持久力を測る。そこでパフォーマンスを発揮できる人を残し、あとは解雇せず、いじめて辞職に追い込むなど手口が高度化している」
最近では、それを手助けするような「巧妙なパワハラ手法を入れ知恵する弁護士や社労士、“ブラック士業”が暗躍している」とも。
「さらに、今後、危惧しているのは、“非正規雇用”の方々の問題です。会社は契約社員(準社員)や幹部候補契約社員などの肩書を与え、正社員昇格をエサにめちゃめちゃ働かせる。でも実際は、待遇は非正規のまま、切ろうと思えば、簡単に切られてしまう。若者は自分の状況を改善できると思っておらず、さらに非正規の人は『安定的に働けなくても仕方ない』という二重の諦めがあり表面化しにくい」
大きな社会問題となりながら、改善への施策が取れぬまま年を越し、「来年はさらにうつ病が増加する懸念がある」とも。来年はいいニュースが届くといいのだが。
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─情報元:日刊SPA!サイト様─