毒舌で知られるタレント、マツコ・デラックスの新冠番組『マツコの日本ボカシ話』(TBS系)が、たった1回の放映で休止となり、結局打ち切りに追い込まれた。
この番組は、金融や医療などの関係者が、それぞれの業界の裏事情や本音、ナイショ話を暴露するというもの。出演者には“顔のボカシ処理”などを使い、匿名性を担保した上で真実を語らせるという形式だった。
番組休止についてTBSは「顔のボカシ演出が、局の内規に抵触する恐れがある」と説明していたが、それを信じる者は少ない。10月22日の第1回放映では生保レディーが出演し、枕営業などの実態について赤裸々に告白していたのだが、番組のスポンサーに生保会社が入っていたため、「生保からの圧力」「局営業側のクレームで自粛」などの理由が取り沙汰されている。
●生保業界が知られたくない実態
生保業界のタブーに触れたことで番組休止に追い込まれてしまったのか、はたまたほかの理由があるのか──その真偽は不明だが、番組で紹介された以外にも、生保業界には知られたくない話がまだまだあるようだ。その実態を『保険会社が知られたくない生保の話』(日経プレミアシリーズ/後田亨)から紹介したい。
本書は、長年大手生保会社で営業スタッフなどを務めた著者が、生保商品のカラクリや、業界の裏話、保険商品との付き合い方などを記したもの。さまざまな生保に関する疑問に対して、数字やデータ、具体例を示しながら解説するのだが、著者が主張するのは「保険業界は、情報開示と価格競争が進んでいない」ため、保険商品に不透明な部分が多く、限定的な利用にとどめたほうがいいということだ。
●保険商品は、保険会社が儲かるようにできている
「保険は、当たらない『宝くじ』や競馬の『馬券』のようなもの」で、「30歳の男性が40歳までに亡くなる確率は1%に届かない」ことから「99%以上の確率ではずれるクジ」だと解説する。「自立していない子供がいるにもかかわらず、働き盛りの若くて健康な世帯主が急死するような『極めて例外的な事態』が発生した場合くらいしか、保険金の支払いは考えられない」というのだ。
社会人になったから保険に入る、というのは一度立ち止まって考えたほうがいいのかもしれない。安心のために入る保険だが、自分に適した保険を選び取ることは、それほど簡単なことではないとわかるだろう。
もちろん数は少ないが「お勧め」の商品もあり、それも紹介されているが、興味深いのは生保会社の実態だ。
「保険情報の大半は、保険販売によって収益を得られる立場にある人たちから発信されている」ので、「保険業に携わる者のアドバイスに、中立・公正なものなどない」。保険会社内部のキャンペーンなどで手数料が割り増しされることもあり、優れた商品がほかにあるのに、手数料の高いキャンペーン商品を勧めることもあるというのだ。
また保険会社の、特に営業の定着率は低く、一向に改革が進まない業界でもあるらしい。そのため、商品を売った保険販売員がすぐに退社することも珍しくないというのだ。販売員から商品の説明を受け、信用して契約したのに、当事者がすぐにいなくなってしまうのでは保険会社が好んで使う“安心”には程遠い。
また、保険会社に寄せられる苦情の数々や973億円にも上った保険金不払い問題など、保険が信じられなくなるような話も多数掲載されている。
莫大な宣伝費でイメージ戦略に必死の保険業界だが、どうやら本当の安心・安全のためには、消費者自身の自己防御が必要なようだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/8289877/
─情報元:ビジネスジャーナルサイト様─
この番組は、金融や医療などの関係者が、それぞれの業界の裏事情や本音、ナイショ話を暴露するというもの。出演者には“顔のボカシ処理”などを使い、匿名性を担保した上で真実を語らせるという形式だった。
番組休止についてTBSは「顔のボカシ演出が、局の内規に抵触する恐れがある」と説明していたが、それを信じる者は少ない。10月22日の第1回放映では生保レディーが出演し、枕営業などの実態について赤裸々に告白していたのだが、番組のスポンサーに生保会社が入っていたため、「生保からの圧力」「局営業側のクレームで自粛」などの理由が取り沙汰されている。
●生保業界が知られたくない実態
生保業界のタブーに触れたことで番組休止に追い込まれてしまったのか、はたまたほかの理由があるのか──その真偽は不明だが、番組で紹介された以外にも、生保業界には知られたくない話がまだまだあるようだ。その実態を『保険会社が知られたくない生保の話』(日経プレミアシリーズ/後田亨)から紹介したい。
本書は、長年大手生保会社で営業スタッフなどを務めた著者が、生保商品のカラクリや、業界の裏話、保険商品との付き合い方などを記したもの。さまざまな生保に関する疑問に対して、数字やデータ、具体例を示しながら解説するのだが、著者が主張するのは「保険業界は、情報開示と価格競争が進んでいない」ため、保険商品に不透明な部分が多く、限定的な利用にとどめたほうがいいということだ。
●保険商品は、保険会社が儲かるようにできている
「保険は、当たらない『宝くじ』や競馬の『馬券』のようなもの」で、「30歳の男性が40歳までに亡くなる確率は1%に届かない」ことから「99%以上の確率ではずれるクジ」だと解説する。「自立していない子供がいるにもかかわらず、働き盛りの若くて健康な世帯主が急死するような『極めて例外的な事態』が発生した場合くらいしか、保険金の支払いは考えられない」というのだ。
社会人になったから保険に入る、というのは一度立ち止まって考えたほうがいいのかもしれない。安心のために入る保険だが、自分に適した保険を選び取ることは、それほど簡単なことではないとわかるだろう。
もちろん数は少ないが「お勧め」の商品もあり、それも紹介されているが、興味深いのは生保会社の実態だ。
「保険情報の大半は、保険販売によって収益を得られる立場にある人たちから発信されている」ので、「保険業に携わる者のアドバイスに、中立・公正なものなどない」。保険会社内部のキャンペーンなどで手数料が割り増しされることもあり、優れた商品がほかにあるのに、手数料の高いキャンペーン商品を勧めることもあるというのだ。
また保険会社の、特に営業の定着率は低く、一向に改革が進まない業界でもあるらしい。そのため、商品を売った保険販売員がすぐに退社することも珍しくないというのだ。販売員から商品の説明を受け、信用して契約したのに、当事者がすぐにいなくなってしまうのでは保険会社が好んで使う“安心”には程遠い。
また、保険会社に寄せられる苦情の数々や973億円にも上った保険金不払い問題など、保険が信じられなくなるような話も多数掲載されている。
莫大な宣伝費でイメージ戦略に必死の保険業界だが、どうやら本当の安心・安全のためには、消費者自身の自己防御が必要なようだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/8289877/
─情報元:ビジネスジャーナルサイト様─