「増税の決定で軽自動車の規格見直しが動き出す」
軽自動車の増税案をめぐる攻防が大詰めを迎えた12月中旬、大手自動車メーカーの渉外担当幹部は、こう語っていた。
2014年度の税制改正で、軽自動車税が引き上げが決まった。自家用乗用車の場合、これまで年間7200円だったものが、2015年4月以降の新車購入分から年間1万0800円に増税となる。今回、軽自動車税が増税されるのは、消費税増税に合わせて自動車取得税が引き下げ・廃止されることで生じる税収減少分を埋め合わせるためだ。
軽自動車は小さく安価で性能は低いものの、庶民の足として重要という理由から、税負担は軽く設定されている。普通車を持つ人に課される自動車税は、排気量1リットル(1000cc)以下の小型自家用乗用車で、年間2万9500円。排気量0.66リットル(660cc)の軽自動車の4倍以上になる。
規格の変更が焦点に
軽自動車は近年、排気量1リットルクラスのコンパクトカーよりも車内空間が広く内装も充実しており、人気を博している。環境負荷(燃費)の面では、コンパクトカーの燃費向上が著しく、普通車より環境に優しいから税金を優遇するという理屈は通じにくくなっていた。
こうした市場の変化を背景に、自動車税を管轄する総務省、CO2削減を目指す環境省が中心となって、軽と普通車の税負担の格差縮小を主張。自動車業界と経済産業省が抵抗したものの、すでに取得税の減税を勝ち取っていただけに負担ゼロとは行かず、結局、軽自動車の増税で決着した。
増税を受け入れたことで説得力を増すのが、「税の格差を縮小させる以上、軽自動車の規格も引き上げて普通車との格差を減らすべき」という理屈だ。冒頭の発言はこの考えに沿ったものだ。
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─情報元:東洋経済オンラインサイト様─