2013年12月25日水曜日

「Xmas寂しい」85歳に激励殺到、10年前の会計士以来1人で過ごす。

街全体が華やかさに包まれるクリスマスシーズン。しかし世の中には、押し寄せる幸せな雰囲気で気付かされる、自分の不遇さに耐えている人もいる。英国に暮らす85歳のアイルランド人男性も、その1人。もう10年ほど、毎年クリスマスを1人寂しく過ごしてきたという彼は、一緒に過ごしてくれる相手を見つけて今年は楽しく過ごそうと、12月初めに新聞紙上に“求人広告”を出した。当初、その反応は芳しくなかったものの、先ごろ広告を載せた新聞が記事として彼の話を紹介したところ、劇的な変化が訪れたそうだ。


英紙アイリッシュ・ポストによると、この男性は、現在ロンドンのアパートに住んでいるジェームズ・グレイさん。会いに来る身内もおらず、長く1人で生活を続けて来た彼は「孤独に慣れている」と話すが、さすがに世間で大勢の人が楽しむクリスマスを1人で過ごすのは耐え難くなったそう。誰かと過ごしたクリスマスは「10年ほど前に会った会計士」が最後。去年は用意したスモークサーモンとエビを1人食す時間を「我慢しなくてはならなかった」そうで、今年こそは一緒に過ごしてくれる相手を見つけたいと考えた彼は行動に出た。

それが、12月初めにアイリッシュ・ポスト紙で掲載したという“求人広告”。これで「うまくいくかもしれない」と広告に大きな期待を見込んでいたグレイさんだったが、結果は女性が1人連絡をくれただけで、別の人と過ごす予定が「キャンセルになったら」(英紙インディペンデントより)との条件付きだった。広告の成果も得られず今年も1人で過ごすのか……。期待していた反動もあって失望していたところ、思わぬ転機が訪れた。

12月12日、広告を出したアイリッシュ・ポスト紙が、グレイさんの行動を紹介する記事を掲載。彼が置かれている状況や広告掲載の経緯を説明して、期待に添える協力者を改めて募ったほか、彼に送るクリスマスカードの募集も行った。すると翌日には、同紙に彼を激励する「数千件ものメッセージ」が寄せられ、スコットランドや米国からもクリスマスに一緒に過ごしたいと名乗り出る人が現れたのだ。さらに数日経つと、グレイさんの元には早くも約300通のクリスマスカードが到着。願っていた以上の成果を得られたと喜んでいるそうだ。

国内外から寄せられた大勢の激励を受け、「こんなに多くの人が私に手紙を書いてくれるなんて素晴らしい」と感動している様子のグレイさん。協力したアイリッシュ・ポスト紙は、さらに彼を数人の協力者が囲む特別な食事の席を設けるとしており、グレイさんは間違いなく久々に明るいクリスマスを送れそうだ。

「もっと前にこうしていなかったのが残念」とまで話している彼、今では続々と届くカードの対応で「新年まで忙しくなりそう」と俄然張り切っているという。 

http://www.narinari.com/Nd/20131224202.html
─情報元:Narinari.comサイト様─