子どもは、その場かぎりの報酬に目がありません(大人もですが)。でも、親としては、流行りのモノが欲しいとねだる我が子に、それだけのお金を稼ぐことの大変さを教えなければなりません。そこで、ゲームを通じてお金の時間価値を学ばせましょう。そうすることで、「今ほしいものは今ほしい!」という欲求を抑えることができるようになるのです。
「もしも~だったら」ゲーム
お金とその時間価値について考えさせるためのシンプルなエクササイズです。何度でも繰り返して遊ぶことができます。まずは、次のような質問から始めましょう。
- 10万円あったら何する?
- じゃあ、100万円あったら? 1000万円あったら?
- 1億円寄付するとしたら、どこに寄付する?
金額ごとに計画を立てさせます。何を買って、どのように節約するのか。いくらを寄付にあてるのか。寄付先を選ぶ基準は?
子どもの回答を記録しておくのもいいでしょう。1年後また同じゲームをして結果を比較すると、成長が目に見えてわかるかもしれません。
給料を想像する
「もしも~だったら」ゲームの1種で、収益力と購買力の関係を教える方法です。さまざまな金額について、それを稼ぐのにかかる期間を子どもに考えさせます。
最初に、時給500円で週40時間働くことを想定します。次に、時給を1000円、1万円といったように変化させます。給料が変わると、10万円稼ぐのに必要な期間はどのように変わるのでしょうか。100万円なら? 1000万円なら? もっと具体的に、ビルゲイツと同じだけの富を築くにはどれぐらい働く必要があるのかを考えてみるのも面白いかもしれません。
時間の「消費」:時間の価値を教えるには
親であれば、「(洗濯物を)洗濯機に入れようと思ってたんだけど、時間がなくって」という言い訳を何度も耳にするでしょう。そんなときこそ、時間の価値を教えるチャンスです。時間は、お金と同じく限りあるもの。だから、節約の必要があるのです。
出費に固定費と変動費があるように、時間の使い方にも、固定値と変動値とがあります。子どもにこの概念を理解させるには、毎日の出来事にどれだけの時間を費やしているか、数日間記録させてみてください。
すべての行動をリストアップし、それぞれに費やしている時間を書き出します。これで、トータルの時間のうち何パーセントを各行動にかけているかを計算できます。さらに、各項目を固定値と変動値に分けます。例えば、学校で過ごす時間は「固定値」ですが、スポーツの練習時間は「変動値」と分類できるでしょう。これを別の角度から見れば、固定値は不可欠なもので、変動値は「空き時間」と捉えることもできます。
カテゴリーの例
- 学校・宿題
- 睡眠
- 雑用
- テレビ、コンピュータ、電話(チャット、メール、SNS、ビデオゲームなど)
- 身づくろい(入浴など)・買い物
- スポーツ・課外活動
- 友達と遊ぶ
分類が済んだら、空き時間の「消費」に最適な方法を子どもに選ばせます。具体的には、リストの中から好きな行動を選び、それにかかる時間がトータルの空き時間の何パーセントを占めるのかを計算します。これで、空き時間にどれだけのことをできるのかが一目瞭然になるはずです。
このようなトレーニングを何度も繰り返すことで、時間の使い方を自ら考えられるようになるでしょう。
─情報元:ライフハッカー[日本版]サイト様─