ここ数十年の間に世界の文化におけるグローバル化が進み、日本の文化が海外へ輸出されると同
時に、アメリカやヨーロッパの文化が日本に輸入され、世界中で様々な文化が交わるような世の中になったと言えるだろう。例えばロサンゼルスで開かれたきゃりーぱみゅぱみゅのコンサートに行ってみると、様々な人種の人が入り交じり大興奮しながら日本文化に浸りコンサートを楽しんでいた。日本のポップカルチャーがアメリカに浸透した一つの例であろう。
そしてそれよりも随分前からアメリカから日本へハンバーガーやパンケーキなどの食文化が輸入され、若い人を中心として大ブームを引き起こした。これらのような我々の生活の一部分だけを切り取って見てみると、日本とアメリカに文化の壁はもうほとんどないのではないかと思う人も少なくないだろう。
アニメは受け入れられるけれどアイドルは理解出来ないアメリカ人
しかし、実際にアメリカ人と話してみると、日本の文化に関しては、ほとんどの人が寿司とアニメしか知らない。日本料理は、寿司、てんぷら、すき焼き、お好み焼き、を始めとして様々であるが、寿司以外の日本食を質問すると、「なんか聞いたことあるけどよくわからない」というような反応をされる。さらに、寿司について掘り下げて話をしてみると、驚いたことにほとんどのアメリカ人が寿司はカリフォルニアロールなどの巻物のことだと思っているのだ。
またアニメが有名ならアイドルも知っているだろうと思い、AKB48などのアイドルの話を振ってみる。日本のことが好きな人に尋ねても、まるで変なことを聞いてしまったかのように怪訝そうな顔をされる。アメリカ人曰く「アニメは受け入れられるけれど、アイドルは強烈すぎて理解できない」とのこと。未成年が奇妙な衣装を纏い、体を一部露出している姿は、日本より宗教的に未成年の性を重んじるアメリカからするとポルノのように見えてしまい、なかなか良いイメージが持たれにくい。
日本は昔からお座敷遊びの文化があり、少々発展途上でも女の子達の成長を見守るという文化が根付いていた。一方で、プロフェッショナルによるエンターテイメントを重要視するアメリカには、全くもってそのような文化は存在しないことも理由の一つだろう。その一方で、きゃりーぱみゅぱみゅや初音ミクなどの、異質であるが、理解を超えた面白いエンタメコンテンツは受け入れられやすい。
アメリカは日本文化が嫌い!?
アメリカは日本文化を理解しているようで、全く理解していないのかも知れない。アメリカ人の友達いわく、アメリカは日本文化を理解しようとする気がないらしい。まるでアメリカが日本の文化を嫌っているように聞こえるが、そうではなく、あまりに文化が違いすぎるのだ。理解するまでとても時間がかかるし、理解できない人もいる。
アメリカは日本文化を理解しているようで、全く理解していないのかも知れない。アメリカ人の友達いわく、アメリカは日本文化を理解しようとする気がないらしい。まるでアメリカが日本の文化を嫌っているように聞こえるが、そうではなく、あまりに文化が違いすぎるのだ。理解するまでとても時間がかかるし、理解できない人もいる。
例えば今ではアメリカのどこに行っても見かける寿司にしてみても、19世紀に初めてアメリカに日本料理屋が誕生し、1970年代に入り始めて、アメリカ流の寿司として白人にも浸透し始めた。今では日本の食文化として最も知られている寿司でさえも浸透するのに100年もかかっているわけである。その長年かけてやっと浸透した寿司ですら、日本人からすると本当に寿司なのか疑問が湧くようなカリフォルニアロールを初めとしたアメリカの寿司なのだ。
つまりここまで文化の違う海外に日本のものを海外進出する場合、その商品が日本でとても評判が良いから、というだけで日本のありのままの状態で輸出しても海外から簡単には受け入れてもらえない恐れがある。今になって日本食が世界でずいぶんと受け入れられるようになってきたが、アイドルがアメリカで受け入れられるようになるのは、近い将来ではなさそうだ。
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─情報元:ザ・ポスト | Fashionsnap.comサイト様─