記者の質問を専門用語でけむに巻き、後は知らぬ存ぜぬ――。
「STAP細胞」の捏造論文問題で、16日会見した理化学研究所の笹井芳樹副センター長(52)。「多くの混乱と疑惑を招く事態となったことを心よりおわびします」と謝罪したものの、「若山さんが…」「バカンティ教授が…」と「責任逃れ」の発言に終始した。どうやら、スケープゴートをつくって責任を押し付け、「自分は関係ない」と逃げ切るつもりらしい。
小保方晴子ユニットリーダー(30)の“上司登場”に会見場には多くの報道陣が殺到。そんな記者たちに冷や水をぶっ掛けたのが、会見直前に配られたA4判の2枚の資料だ。「笹井芳樹」の名で記された「STAP細胞」の存在の可能性を示す「説明資料」で、
「Oct4-GFP」「胚盤胞へ注入された細胞の貢献」…など専門用語ばかりだったからだ。
■「若山」「バカンティ」「丹羽」…
資料を読む記者の多くがチンプンカンプンの表情を浮かべる中で始まった会見で、笹井副センター長はまず、理研の竹市雅俊センター長の依頼で2012年12月から「STAP細胞」の研究に加わったと説明。役割は、小保方さんと山梨大の若山照彦教授が「ネイチャー」に投稿して却下された論文の「書き直しの協力」だったと強調した。
その上で、参加した時点で大半の実験が終わっていたために「生データや実験ノートを見る機会がなかった」と釈明。要するに「オレはあくまで論文の最終仕上げ。それも書き直し。データの不備は分からなかった」と言いたかったらしい。
責任を厳しく問われると「若山さんが」「バカンティ教授が」「丹羽さんが」…と、他の共著者の名前を連発。理研副センター長を辞するぐらいの覚悟で会見に臨んだと思ったら大間違いだったようだ。東大の上昌広・特任教授もこう呆れる。
「<論文しか書いていない>というのは当事者意識が足りない。笹井氏は責任を持つべきプロデューサーとしての役割を果たしていた。共著者に責任を押し付けるような説明は非常に無責任な対応だ」
■小保方さんのコメントとシンクロ
笹井副センター長が会見で度々、口にしたのは、山梨大の若山教授の名だ。「(実験ノートは)若山研でチェックを受けていた」「世界の若山さんが間違えるワケがない」などと、まるで責任の所在は若山教授にあるような発言を繰り返したのだ。
実は、小保方さんも14日に公表した説明文で<2013年3月までは、私は、神戸理研の若山研究室に所属><STAP幹細胞は、STAP細胞を長期培養した後に得られるもの。長期培養を行ったのも保存を行ったのも若山先生>と、若山教授の名前を挙げていた。
理研関係者がこう言う。
「笹井さんと小保方さんの2人はミョーに息が合っている気がします。まあ、もともと笹井さんは小保方さんを寵愛し、小保方さんも<センセー、センセー>と慕ってた関係です。外から見ると、水面下で2人がタッグを組んで、若山教授をスケープゴートにしようとしているのでは、と疑われてしまうかもしれません」
■若山教授は憔悴
小保方さんは、会見した笹井副センター長の姿を見て「尊敬する笹井先生が私の過ちのために会見で厳しい質問にお答えになっている」と号泣したらしい。その一方、最初に“論文撤回”を呼びかけた若山教授を恨んでいてもおかしくない。
小保方、笹井の2人に「名指し」された若山教授は「共著者の1人として自責の念を覚える」とのコメントを出すのが精いっぱいのようだ。
「最近は憔悴しきった様子で大学の研究室にも姿を見せていません。<理研はオレにすべてを押し付けるのか>と疑っているようです」(科学ジャーナリスト)
このままでは、若山教授は“A級戦犯”にされかねない。早く敏腕弁護士を雇った方がいい。
http://gendai.net/articles/view/geino/149580
─情報元:日刊ゲンダイサイト様─
「STAP細胞」の捏造論文問題で、16日会見した理化学研究所の笹井芳樹副センター長(52)。「多くの混乱と疑惑を招く事態となったことを心よりおわびします」と謝罪したものの、「若山さんが…」「バカンティ教授が…」と「責任逃れ」の発言に終始した。どうやら、スケープゴートをつくって責任を押し付け、「自分は関係ない」と逃げ切るつもりらしい。
小保方晴子ユニットリーダー(30)の“上司登場”に会見場には多くの報道陣が殺到。そんな記者たちに冷や水をぶっ掛けたのが、会見直前に配られたA4判の2枚の資料だ。「笹井芳樹」の名で記された「STAP細胞」の存在の可能性を示す「説明資料」で、
「Oct4-GFP」「胚盤胞へ注入された細胞の貢献」…など専門用語ばかりだったからだ。
■「若山」「バカンティ」「丹羽」…
資料を読む記者の多くがチンプンカンプンの表情を浮かべる中で始まった会見で、笹井副センター長はまず、理研の竹市雅俊センター長の依頼で2012年12月から「STAP細胞」の研究に加わったと説明。役割は、小保方さんと山梨大の若山照彦教授が「ネイチャー」に投稿して却下された論文の「書き直しの協力」だったと強調した。
その上で、参加した時点で大半の実験が終わっていたために「生データや実験ノートを見る機会がなかった」と釈明。要するに「オレはあくまで論文の最終仕上げ。それも書き直し。データの不備は分からなかった」と言いたかったらしい。
責任を厳しく問われると「若山さんが」「バカンティ教授が」「丹羽さんが」…と、他の共著者の名前を連発。理研副センター長を辞するぐらいの覚悟で会見に臨んだと思ったら大間違いだったようだ。東大の上昌広・特任教授もこう呆れる。
「<論文しか書いていない>というのは当事者意識が足りない。笹井氏は責任を持つべきプロデューサーとしての役割を果たしていた。共著者に責任を押し付けるような説明は非常に無責任な対応だ」
■小保方さんのコメントとシンクロ
笹井副センター長が会見で度々、口にしたのは、山梨大の若山教授の名だ。「(実験ノートは)若山研でチェックを受けていた」「世界の若山さんが間違えるワケがない」などと、まるで責任の所在は若山教授にあるような発言を繰り返したのだ。
実は、小保方さんも14日に公表した説明文で<2013年3月までは、私は、神戸理研の若山研究室に所属><STAP幹細胞は、STAP細胞を長期培養した後に得られるもの。長期培養を行ったのも保存を行ったのも若山先生>と、若山教授の名前を挙げていた。
理研関係者がこう言う。
「笹井さんと小保方さんの2人はミョーに息が合っている気がします。まあ、もともと笹井さんは小保方さんを寵愛し、小保方さんも<センセー、センセー>と慕ってた関係です。外から見ると、水面下で2人がタッグを組んで、若山教授をスケープゴートにしようとしているのでは、と疑われてしまうかもしれません」
■若山教授は憔悴
小保方さんは、会見した笹井副センター長の姿を見て「尊敬する笹井先生が私の過ちのために会見で厳しい質問にお答えになっている」と号泣したらしい。その一方、最初に“論文撤回”を呼びかけた若山教授を恨んでいてもおかしくない。
小保方、笹井の2人に「名指し」された若山教授は「共著者の1人として自責の念を覚える」とのコメントを出すのが精いっぱいのようだ。
「最近は憔悴しきった様子で大学の研究室にも姿を見せていません。<理研はオレにすべてを押し付けるのか>と疑っているようです」(科学ジャーナリスト)
このままでは、若山教授は“A級戦犯”にされかねない。早く敏腕弁護士を雇った方がいい。
http://gendai.net/articles/view/geino/149580
─情報元:日刊ゲンダイサイト様─