最近またぞろ新築マンション投資の広告を見かけるようになった。相変わらず「老後の安定」だとか。しかし残念ながらこの手のマンション投資はほぼ確実に老後を貧乏にする。これは不動産以前の問題なのだ。
新築マンション投資は確実に老後貧乏に
例をあげる。2千数百万円で家賃15万円程度の高級マンションに投資。借入金2千万円管理費及び税金を差し引いた収入が月10万円とする。金利3%前後の30年ローンなら、返済月額約9万円。一見儲かるように見えるだろうか。
ところが2千万円を該当条件で借り入れた場合、金利を加えた総返済額は約3千万円。月10万円ではこの元取りだけで25年かかる。他に頭金もある。現実には生涯家賃保証でもない限り、テナントが入れ替わる度に賃料は下がり、あっという間に借入金返済が赤字に。内装リフォームも必要だ。繰り上げ返済は追加投資。元取りだけで、30年40年では済まないだろう。その頃どうなるかといえば、後で述べる通り。
だいたい新築マンション投資営業といえば、学歴経験不問の実力主義。に惹かれざるを得ない人達が、不動産知見を積むのではなく、和田裕美の陽転思考だかを読んで、顧客の不安の質問をポジティブに返すことに人生をかける世界。だから不安はまず的中する。
中古マンションやアパートであれば大丈夫ではない
では中古マンションやアパートであれば大丈夫かといえば、こちらも難しい。理由は次に述べるが、最初にそもそもの不動産投資の本質を確認したい。
まず素人程、立地や物件の良し悪しにこだわるが、それは良い大学を出れば人生安泰と言う程度のもの。特に転売型ではなく家賃収入型は、長い間収益を維持できるかどうかが全てだ。
ところが不動産の性質は、時間と共に、賃料収入が下がり、修繕リフォーム経費が増加する。入居者が入居中は何もすることのない不労所得だが、空室が出た際に、いかに費用を押さえて高い賃料で入居者を早く入れられるかで、その後の収益が大きく変わる。
そこで素人は、良い管理会社に頼めば安心だと思いがちだが、そこが大間違い。
本質的に不動産賃貸のビジネスでは所有者の利益と、不動産業者の利益は、相反する。だから世界の常識と近年の日本の大手不動産会社及び金融系では、アセットマネジメントとプロパティマネジメントとが分かれているのだ。
日本でも一般で上手くやる人は、自分なりに収益を維持するノウハウを持っている。自らDIYで内装に手を入れ自分で高い家賃を払う入居者を見つけるなり、北野武のアウトレイジ系の「このやろー」で動かすなり、人それぞれのやり方が面白みでもあるものなのだ。
「賃貸管理会社に頼めば安心」が、カモへの道
一方で最近の一般の不動産投資では老後が難しい理由が、「賃貸管理会社に頼めば安心」だ。
賃貸管理付きのマンション投資が当たり前化したのは、いつ頃だろうか。この「賃貸管理会社に頼めば安心」こそ、日本の個人向け不動産投資ビジネスが生み出した、最高に旨みのある儲けのシステムではないかと感心する。
なにしろ不動産業者にとって、不動産投資の賃貸管理契約とは、美味しい専属カモの確保を意味する。販売時の利益に加え、その後何十年も(何もせずとも)固定収入が入る。リーシングの度に仲介手数料が入る。これだけでも美味しいが、本当の旨みはこの先だ。
そもそも賃貸管理契約は、投資者が、収入と支出の舵取りの舵を、賃貸管理会社に渡す行為。にも関わらず安易に「賃貸管理会社に頼めば安心」と不動産投資に乗る人とは、つまり楽して儲けたい人。しかも自分では収益の責任を取りたくない人。不動産業界にとっては、「私はうってつけのカモです。」と表明してくれているようなものだ。
だから「賃貸管理会社」の本当の仕事は、次の2つだ。空室となる度に、いかに言葉巧みにカモに高額の内装リフォームをさせるか、募集賃料を下げさせるか。内装リフォーム等は、もちろん系列だか知り合いのリフォーム会社に回して旨みを分かち合う。綺麗な部屋の募集賃料を下げさせれば、楽にテナントが決まる。楽に仲介手数料を稼ぎ、入居率の高さで次のカモを獲得する。難しいのは時代環境のせい。リフォームしなければ、賃料下げなければ、「入居者は入らない」と言えば、カモは言いなり。当然カモの収益は悪化するが、関連業界の利益はそこにある。「楽して儲けたい」カモを相手に、楽して儲けて何が悪い、というものだろう。
カモがもう無理と音を上げれば、親切に売却を手伝い、売却の仲介手数料が入る。口先八寸で専属カモを骨までしゃぶりつくせるシステムだ。「賃貸管理会社に頼めば安心」の空気作りに熱が入る理由も判るというものだろう。
投資不動産営業や変投資コンサルティングの類で、「賃貸管理が大切」だと言う輩は、だからまず黒とみて良い。自分は違うという業者がいれば、それは50歩100歩の違いか、又は結果に無知で無自覚なだけだ。
...続きはこちら >>
http://agora-web.jp/archives/1594908.html
─情報元:ライブドアブログサイト様─
新築マンション投資は確実に老後貧乏に
例をあげる。2千数百万円で家賃15万円程度の高級マンションに投資。借入金2千万円管理費及び税金を差し引いた収入が月10万円とする。金利3%前後の30年ローンなら、返済月額約9万円。一見儲かるように見えるだろうか。
ところが2千万円を該当条件で借り入れた場合、金利を加えた総返済額は約3千万円。月10万円ではこの元取りだけで25年かかる。他に頭金もある。現実には生涯家賃保証でもない限り、テナントが入れ替わる度に賃料は下がり、あっという間に借入金返済が赤字に。内装リフォームも必要だ。繰り上げ返済は追加投資。元取りだけで、30年40年では済まないだろう。その頃どうなるかといえば、後で述べる通り。
だいたい新築マンション投資営業といえば、学歴経験不問の実力主義。に惹かれざるを得ない人達が、不動産知見を積むのではなく、和田裕美の陽転思考だかを読んで、顧客の不安の質問をポジティブに返すことに人生をかける世界。だから不安はまず的中する。
中古マンションやアパートであれば大丈夫ではない
では中古マンションやアパートであれば大丈夫かといえば、こちらも難しい。理由は次に述べるが、最初にそもそもの不動産投資の本質を確認したい。
まず素人程、立地や物件の良し悪しにこだわるが、それは良い大学を出れば人生安泰と言う程度のもの。特に転売型ではなく家賃収入型は、長い間収益を維持できるかどうかが全てだ。
ところが不動産の性質は、時間と共に、賃料収入が下がり、修繕リフォーム経費が増加する。入居者が入居中は何もすることのない不労所得だが、空室が出た際に、いかに費用を押さえて高い賃料で入居者を早く入れられるかで、その後の収益が大きく変わる。
そこで素人は、良い管理会社に頼めば安心だと思いがちだが、そこが大間違い。
本質的に不動産賃貸のビジネスでは所有者の利益と、不動産業者の利益は、相反する。だから世界の常識と近年の日本の大手不動産会社及び金融系では、アセットマネジメントとプロパティマネジメントとが分かれているのだ。
日本でも一般で上手くやる人は、自分なりに収益を維持するノウハウを持っている。自らDIYで内装に手を入れ自分で高い家賃を払う入居者を見つけるなり、北野武のアウトレイジ系の「このやろー」で動かすなり、人それぞれのやり方が面白みでもあるものなのだ。
「賃貸管理会社に頼めば安心」が、カモへの道
一方で最近の一般の不動産投資では老後が難しい理由が、「賃貸管理会社に頼めば安心」だ。
賃貸管理付きのマンション投資が当たり前化したのは、いつ頃だろうか。この「賃貸管理会社に頼めば安心」こそ、日本の個人向け不動産投資ビジネスが生み出した、最高に旨みのある儲けのシステムではないかと感心する。
なにしろ不動産業者にとって、不動産投資の賃貸管理契約とは、美味しい専属カモの確保を意味する。販売時の利益に加え、その後何十年も(何もせずとも)固定収入が入る。リーシングの度に仲介手数料が入る。これだけでも美味しいが、本当の旨みはこの先だ。
そもそも賃貸管理契約は、投資者が、収入と支出の舵取りの舵を、賃貸管理会社に渡す行為。にも関わらず安易に「賃貸管理会社に頼めば安心」と不動産投資に乗る人とは、つまり楽して儲けたい人。しかも自分では収益の責任を取りたくない人。不動産業界にとっては、「私はうってつけのカモです。」と表明してくれているようなものだ。
だから「賃貸管理会社」の本当の仕事は、次の2つだ。空室となる度に、いかに言葉巧みにカモに高額の内装リフォームをさせるか、募集賃料を下げさせるか。内装リフォーム等は、もちろん系列だか知り合いのリフォーム会社に回して旨みを分かち合う。綺麗な部屋の募集賃料を下げさせれば、楽にテナントが決まる。楽に仲介手数料を稼ぎ、入居率の高さで次のカモを獲得する。難しいのは時代環境のせい。リフォームしなければ、賃料下げなければ、「入居者は入らない」と言えば、カモは言いなり。当然カモの収益は悪化するが、関連業界の利益はそこにある。「楽して儲けたい」カモを相手に、楽して儲けて何が悪い、というものだろう。
カモがもう無理と音を上げれば、親切に売却を手伝い、売却の仲介手数料が入る。口先八寸で専属カモを骨までしゃぶりつくせるシステムだ。「賃貸管理会社に頼めば安心」の空気作りに熱が入る理由も判るというものだろう。
投資不動産営業や変投資コンサルティングの類で、「賃貸管理が大切」だと言う輩は、だからまず黒とみて良い。自分は違うという業者がいれば、それは50歩100歩の違いか、又は結果に無知で無自覚なだけだ。
...続きはこちら >>
http://agora-web.jp/archives/1594908.html
─情報元:ライブドアブログサイト様─