会社は社員無しでは成り立たない。優秀な社員が「会社を辞めたい」と申し出てきた時、会社にとっては青天の霹靂(しかも望みもしない)といった場合がよく見られる。そこでYoung Entrepreneur Council (
)のメンバーである8人の起業家に、そんな場面に陥った際に投げかけるべき質問は何かと聞いてみた。会社に何を求めているのか?
別のポジションに移動することで、本人の不満解消につながるか尋ねてみるといい。不満の原因は、単なる報酬なのか、才能に見合った責任ある仕事を任されていないことなのか、それとも自分の意見が尊重されていないと感じていることなのか。お互いに求めるものを理解していないため、容易に解消できる不満であっても大きな問題と発展してしまうことがあるだ。
社員が会社を去ってしまう前に話し合うこと。これが、あなたと社員が率直に意見を交わせる最後のチャンスなのだ。彼らの求めているものに応じて、引き留める努力をすべきである。彼らは、さらに責任のある仕事を望んでいるのかもしれないし、新しい分野にチャレンジしたいのかもしれない。しかし、仕事環境に不満がある、仕事についていけない、もしくは社風が自分に合わないといった理由の場合には、お互いのためにも引き留めない方がいいかもしれないだろう。
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( )もし魔法の杖が使えるとしたら、何を変えたいか?
社員が会社を辞めたいと思う理由のほとんどは、不満を抱え、やる気がなくなったというところだろう。こんな時、単に「何が不満ですか?」と聞くよりも、「もし~」で彼らが変えたいと願う部分を聞いてみる方が、有効な答えを得られることがあるのだ。うまくいけば、その返答内容によっては、他の社員が抱える問題に対処する上で参考になるだろう。
不満が非常に明確で、その解決策が単純なものである場合を除き、交渉によって社員を引き留めようとするのは、あまりいい方法ではないと言えるだろう。核となる人材であっても代わりは見つかるものだ。だから、辞めないでくれと頼まれたから会社に残っているという社員よりも、自発的にやる気を持って仕事に取り組んでくれる社員で構成された会社を目指すべきではないだろうか。
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( )踏みとどまるのに必要なものは何か?
私ならその社員の重要度に応じて、組織にとっての彼らの価値を分析し、費用便益分析を行うだろう。価値が十分にあり、会社にとって利益をもたらす社員ならば、報酬を2倍や3倍にしてもかまわない。この方法は、報酬に重きを置く、結果が目に見えてわかりやすい営業社員に特に有効である。
私から起業家へ贈るアドバイスは、すべてを「ビジネス」として扱えということである。社員が退職届を出してきた時、個人的感情を持ち込んではならない。その社員が去ることにより会社に大きな損失が出ると判断した場合にのみ、交渉して引き留める手段に出ればいいのである。
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( )他社にあって自社にないものは何か?
社員が退職を申し出てきた場合でも、心のどこかで辞めたくないという気持ちも持っているものだ。彼らは、話を聞いてほしいのだ。そんな時、自分たちの会社に欠けている部分は何かと問いかけてみるといい。会話を通して、関係者全員が満足するような解決策が見つかるだろう。
—ブルック・バーグマン(
)改善するにはどうすればいいのか?
どうすれば社員に対するあなたの接し方が改善されるのか、それをを尋ねることは非常に重要である。退職願の引き金は何かへの怒りなのか、他に選択肢があるのか、はたまた単に目標が変わっただけなのかといった理由にかかわらずだ。そうしてリーダーシップを発揮し、謙虚さと寛大さを示すことで、率直な意見が聞ける確率も高くなるだろう。
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( )不満の本質は何か?
まずは理由を尋ねてみることだ。そしてその不満が解消可能かどうかを見極める。あなたが解消できないのであれば、できる人物を探して相談しよう。もし問題が単に金銭的な場合は、担当者と共に今後にも生かせる解決策を探すことだ。
—アシュリー・マディ(
)その決断は本当に正しいと言えるか?
私が我が社の優秀な社員に投げかける質問は、「その決断は本当に正しいと言えますか?」だろう。彼らがその人生においてどこに向かおうとしているのかを知りたいし、その決断が本当に彼らの望む結末に導いてくれるものであるということを、共に納得したいと思うからだ。
—ダン・プライス(
)もっと詳しく説明してくれないか?
どんな状況の会話であろうと、この質問には、問題の本質をはっきりさせる力があると思う。幸いなことに、そのような形で我が社から優秀な人材を失ったことはないが、もし社員の誰かが辞めたいと言ってきた時、その理由をきちんと理解したい。もしかしたら会社を辞めることなく問題を解決できる方法があるかもしれない。しかし、退職したいと思う本当の理由がわからない限り、手の施しようがないのである。
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