2014年11月5日水曜日

客の残飯をオーナーが食べる店「食べ物を無駄にしない大切さ伝えたい」。

中国では“自助餐”と呼ばれるバイキング形式のレストランが人気。定額で好きなだけ料理を食べられ、かつ料理の種類が豊富であることが人気の理由だが、一方で必要以上の料理を皿に取り、平気で残す客も珍しくない。そうした中、中国のあるレストランではオーナーが食べ残しの多い客の前に赴き、その場で食べ残しを口にする画期的な(?)試みが行われているという。

中国紙広州日報などによると、この一風変わった試みが行われているのは、山東省そう庄市せつ城区にある、健康をテーマにしたレストラン。同店では食後、食べ残しの多い客を見つけると、オーナーが客の前に赴き、「まだ食べますか?」と質問。客が「いえ、もう食べません」などの答えが返ってくると、オーナーが「わかりました。大丈夫です。私が食べますので」などと言い、その場で食べ残しを口に入れるささやかな“デモンストレーション”が行われているのだという。

もちろん、同店を初めて利用する客がこうした光景に出くわすと口をあんぐり、呆気にとられるというが、オーナーも好んでしているわけではない。同店ではバイキング形式でも料理を提供しているが、それを良いことに一部の客が大量の食べ残しをすることにほとほと困り果てているからだ。

気になるのはこのような方法で客にオーナーの“真意”が伝わるかどうかだが、中にはオーナーの行為に感化され、その場で食べ残しを食べ始める客もいるという。そうした客を目にするとオーナーはとても嬉しく感じるそうで、「いまは農業をする人の数が減っており、農民の苦労を知る機会は少ないです。食料を得る難しさも実感しにくい。食べ物の大切さを伝えたいのです」と話し、今後も続けてゆく意向を示している。

なお、このレストランではバイキングの残り物を身寄りのない高齢者に無料で提供する試みも行われているとのこと。“食べ残し文化”がいまだ色濃く残る中国で、このような試みが支持され、拡大していくかどうかも注目を集めているようだ。 


http://narinari.com/Nd/20141028569.html
─情報元:Narinari.comサイト様─