ほぼ無給の上とにかく働かされる―。これだけ聞くと「どこのブラック企業だ」と思ってしまいますが、実は現役小児科医の宮田大揮先生による研修医時代の実体験。先生のメルマガでスタートした「研修医ドタバタ日記」シリーズ、当然ながらリアルです。
医師としての第一歩。研修医として赴任した地方病院の洗礼!
医学6年生の時…、就職活動として職場となる病院を探していく。全国に多くの病院があり、出身大学の病院に勤める人もいれば、他の病院に出て行く人もいる。学生時代、ラグビーばかりしていたため、就職活動が遅れていた…。
友人「研修先の病院決めた? 俺は、出身大学の産婦人科にするよ」
自分「そうか…。小児科に行くことは決めたけど、どの病院にするかはまだ決めてないよ。どうしよう、テスト勉強もあってバイトもあるし、ラグビーもやってるから就職活動の時間があまり取れないよ」
友人「いやー。それはやばいでしょ。いい研修先なくなっちゃうよ。出身大学の小児科はちょっとどうかなって感じだしね」
確かに、その時の大学小児科は教授が急死してしまい、医局が崩壊している状態でもあり、良い状態はとは言えなかった。しかし、世間の荒波がわかっていなかった自分は、なんとかなるだろうと甘い考えがあり、コンビニのバイトとスポーツジムのバイト、そして社会人リーグに所属してラグビーをやり、国家試験の勉強をするという毎日を送っていたので正直、就職先をゆっくり探すようなことができていなかった。
そこで、友人に不安を煽られたこともあり、夏休みを使って研修先を沢山見に行くことにした。複数の病院を見学させてもらい、最後に見に行ったのがとある地方の大学病院であった。どの病院でもそうなのだが研修のための見学生にはとても優しく、いろいろと案内してくれる。この大学病院も同じで、先輩医師が自分にマンツーマンで指導してくれ丁寧におしえてくれた。これは、素晴らしいことに感じるが、実際にはほとんど給与がない研修医(自分の時代はそうですが、今はそうではありませんのでご安心ください)は、ていの良い労働力なので、入るまでは優しくしておけという定説通りの流れなので素晴らしいことではない。
しかし、自分は何もわかっていなかったので、どの病院も優しいな、どこも来てくれていいと言ってくれるし悩むな、などと馬鹿なことを考えていた。唯一、この地方病院が他と違ったことは自分に指導してくれた医師がものすごく優秀で、若いにもかかわらず何でもできて、何でも知っている医師であったことだろう。
夏休みが終わり、ラグビー部の先輩にどこで研修するのが良いか? というのを相談した時に、
自分「いろいろと病院を見てみたのですが、どこも歓迎してくれて悩んでしまいます」
先輩「お前は幸せなやつだな。歓迎されているのは労働力が欲しいからで、決してお前を求めてくれているわけではないぞ。誰だっていいし、小児科は本当にその傾向が強いから気をつけろよ」
自分「……(唖然)。そんなもんなんですね」
先輩「これは、常識」
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