2015年11月10日火曜日

研究の鍵は熱帯魚。傷ついた心臓を自己再生できるようになるかも

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多くの人の命が助かるかもしれません。
シマシマ模様と半透明な体が美しい熱帯魚ゼブラフィッシュ。観賞用にもなっていますが、臓器の発生や構造が人間と似ているので、最近は新しい実験動物として活用されています。

このゼブラフィッシュを使った研究が、心疾患の新しい治療方法を探るために続けられてきました。ゼブラフィッシュの心臓は、損傷しても再生できます。成体になっても胎児の時と同じような細胞分裂がふたたび起きるからです。このことは2010年に発表されたデューク大学Kenneth Poss教授の研究チームによる論文で発表されていました。
その研究をもとに、今回オックスフォード大学Paul Riley教授の研究チームが、血管や心臓の筋肉を再生させる引き金を突き止めました。それはチモシンβ-4。タンパク質の一種なんですが、これによって、必要な細胞を心外膜から取得しながら分裂させ、成人の心臓細胞を再生させられるんです。
ですが、まだ課題もたくさんあります。もともと人間に備わっていない機能を医療技術によって適用した場合、必ずしも再生したい箇所にだけ作用するとは限らないからです。また、損傷した箇所周辺の炎症や壊疽を押さえながら治療する方法も探さなければなりません。
テクノロジーと同じように医療もまた、多くの研究や発見を積み重ねて一歩一歩進化していきます。英国心臓財団は、この研究が元になった新しい再生医療で、10年以内には多くの心疾患の患者が救われると期待を寄せています。

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http://www.gizmodo.jp/2015/11/post_20059.html
─情報元:ギズモード・ジャパンサイト様─