最近、脳についての研究の多くが誤っている可能性があるという報道がなされ話題となっている。脳の活動の状態を視覚化するために利用されていた磁気共鳴機能画像法(fMRI)用のソフトウエアの一部にバグがあったという。これにより過去15年間にfMRIを用いて発表された4万件もの研究結果をもう一度見直さなければならない必要があるという。現在は問題点が修正されているというが、長い間放置状態にあったことは事実で、医学研究に利用されるソフトウェアそのものに関する研究が十分に行われていないことが問題視されている。
ということで、脳に関する研究が15年前まで巻き戻される可能性も高いわけだが、もともと脳については未解明の部分が多い。
わかっていることは、脳は人生で起きる体験を味わううえで中心的な部分だということ。思考能力から筋肉の制御まで、人体のコントロールを処理しているということ。しかも私たちが意識しなくても勝手にあれこれと世話を焼いてくれるということだ。ここではそうした無意識のうちに脳が行っている10のことを見ていこう。
10. 情報の選別
私たちは日々、常に膨大な情報に触れている。それはもはや処理できる量を超えている。あなたは今朝はいた靴下の色を覚えているだろうか? 今日初めて会った人が着ていたものはどうだろう? 覚えていなかったとしても、それは記憶力が衰えているからではない。脳が情報を選別していることが原因だ。
このおかげで私たちが大切な事柄に集中することができる。例えば、サッカーの試合を見ているときに、観客のことはほとんど意識しないだろう。脳はその情報を知覚しているにもかかわらずだ。
このことを選択的注意といい、情報の洪水のせいで気が狂うことを防いでくれる。だが中にはこのバリアを超えて侵入してくるものもある。他人の会話の中に自分の名前が登場すると即座に反応する理由だ。これに関する面白い実験がハーバード大学で行われた。
下の動画では、映像には、白い服を着た白チーム4人と黒い服を着た黒チーム4人が登場する。両チーム入り乱れてバスケットボールをパスしあうが白チームがボールをパスした回数を数えてみよう。その答えに驚くことだろう。
selective attention test
9. まばたき
まばたきはおよそ10秒に2回の頻度で行われる。だが、それはほとんど無意識のものだ(……が、おそらくこのリストを読んでいる間、それについて意識することになるだろう)。まばたきは自動反射運動であり、目を守り、水分を保つ役割がある。
目の外側の端では常に涙が流れている。この涙はまばたきをしたときの瞼の動きで、目の潤滑にし、汚れを落とす。まばたきのパターンを制御する自動システムは、顔に何かが当たったときに瞼を閉じさせたりもする。意識すればこれを止めることもできるが、いずれはまた自動的にまばたきが行われるはずだ。
8. 発音に応じて舌を動かす
話をするとき、私たちが意識するのは話す内容だけだ。舌や口の筋肉を連携させて動かそうなどとはちっとも考えない。
会話はまずそれを真似することで学習される。必ずしも一文全体ではなく、意味を理解できなくても耳にした断片的な異なる単語の組み合わせを真似すればいい。真似や新しい単語を覚える際、脳は思った通りの音を出すための舌の位置を意識して考えなければならない。
しかし、音を出す発音能力が十分に発達すれば、舌や唇を動かすプロセスをいちいち意識する必要がなくなる。これが会話をするときに舌がどこにあるか考えなくてもいい理由だ。その動きは筋肉がすでに学習しており、私たちが何かを言おうとするとき脳は自動的にその動きを再現してくれる。
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─情報元:カラパイアサイト様─