2011年7月3日日曜日

日本の電気代の国際比較

東電憎しの風潮の中「日本の電気代は世界一高い」などという発言が、様々なところで聞かれたが、それは事実に反している。確かに日本の電気代は安くはないが、欧州各国よりはおおむね安い水準になっている。

また、電気代の時系列を見ると、イタリアやドイツなど、脱原発に対する世論が以前から強かった国の電気代が近年急上昇していることが読み取れる。これは化石燃料価格の高騰が響いていると思われる。逆に電気代の安い国は、石炭か原子力、あるいはその両方の比率が高い。

近年、注目を集めている天然ガスだが、原発を国民投票でゼロにして、天然ガスの比率が6割近いイタリアの電気代が最も高くなっていることから、それほど発電コストが安いのかどうかは、疑問の余地がある。ただ、天然ガスは石炭などに比べて、温室効果ガスの排出も約半分で、大気汚染物質も比較的少ない燃料であることから引き続き注目されよう。

フランスは原発で8割以上の電気を生産している。近年は、ドイツの脱原発運動などから、電気の輸出国としての存在感を高めている。FUKUSHIMAにより最も得をしたのは実はフランスなのかもしれない。敗者は今後、電気代が上がり、産業の流出などに苦しむドイツであろう。そのドイツが放射能をはじめとした汚染物質を最も放出する石炭火力に依存しているのは、何とも皮肉である。
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