2011年10月13日木曜日

内定取消!終わりがない就職活動日記 間宮理沙


日本経団連の倫理憲章見直しによって、2013年度入社組から就活が大きく様変わりするようだ。それは企業の採用活動早期化・長期化による学業阻害を防ぐことを狙いとして、採用実施を遅らせたことだ。それがいよいよ12月1日に解禁され、大学三年生の戦いが今年も始まるのだ。ただ日本経団連に加盟していない企業や、加盟していても倫理憲章にサインしていない企業にとっては、関係ない話だろうけれど。僕はこうした事を背景として、現在の就職活動戦線の実態に興味を持ったので本書を購入した。

さて本書の内容を簡単に紹介すると、某私立大学に通う著者(間宮理沙)が、内定した会社から、卒業前の2月という時期に、突然面談を行なうとの連絡を受け、「辞める」ように脅される所から話は始まる。面談で役員から、『君は同期で一番レベルが低い、クズの中のクズだ』といった具合に罵詈雑言を浴びせられるのだ。こうした衝撃的な場面からスタートし、著者は体調を崩しながらも、同じ内定者仲間と密に連携を図り、訴訟も辞さない覚悟で、内定先の企業と戦うという構成になっている。

本書が書かれた時期が丁度リーマンショックが起きた翌年の2009年にあたるので、企業業績が急激に落ち込み、多くの企業で「内定取消」を実施し、一時期ニュースで話題になったように記憶している。本書を「内定取消にあったらどうすべきであるか」という「HOW TO」本として読んだり、1人の女性の奮闘日記として触れてみるのもいいが、何より企業の在り方や社会人として企業に対し、どのように向き合っていくべきかということを改めて考えてみるのがいいのではないだろうか。

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http://news.livedoor.com/article/detail/5926345/
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