圧倒的な集客数を生かし持続可能な環境を考える場に
動物園や水族館は世界各国にあります。なぜ、人間社会にこうした施設が必要なのでしょうか。動物園や水族館は、珍しいものを間近に見たいという人々の願望を満たしてくれますが存在意義はそれだけではありません。動物園や水族館の存在は、英国の政治家でもあり哲学者でもあったフランシス・ベーコン(1561~1626)の哲学にさかのぼります。
ベーコンは「知は力なり」の言葉で知られ、近代科学の祖とも言われる哲学者です。事実の観察、実験によって結論を導き出すベーコンの帰納法は、今日の科学技術の基礎となったものです。人類の本格的な自然支配のはじまりともいわれます。動物園や水族館もその存立の源をたどると、単なる娯楽施設ではなく、「生きた博物館」として人々に自然を理解する機会を提供する場です。水族館は、動物園の園内施設として下等な水生生物の展示を受け持つ施設でした。今日では、独立施設としても存在するようになりましたが、本来は水辺の生物の「生きた博物館」であり、今日でもそれが本来の存在意義であるということができます。
地球の表面の70%を占める海洋と、湖沼河川の水辺の自然をテーマにして、楽しみながら学ぶ水族館がいま注目されています。水環境は、世界の人口増や地球温暖化などの地球規模の環境問題のなかで重要な位置を占めています。また水域の持続可能な利用、漁業のありかたについての議論も盛んになっています。これらの問題をテーマにして水族館がその教育的機能をいかに発揮すべきかが問われています。
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─情報元:日経ビジネスオンラインサイト様─