ビジネスパーソンは、とにかく忙しい!少々カラダに不調があっても、なかなか病院に行けない、誰に相談したらいいかわからない、料金もいくらかかるのか…そう思っている人も多いはず。
スマホゲームが趣味で
突然、肩が上がらなくなった40代男性
私が診た患者さんの中にこんな人がいました。
Aさんは40代の男性で、体型は中背中肉。仕事はデスクワーク中心で、これまで大きな病気をしたことはありません。ゲームが趣味で、電車通勤の間はスマートフォン(以下、スマホ)でゲームをしているそうです。
ある日、Aさんは、右腕を左手で支えながら当院に来られました。
2週間程前から、特に思い当たることはないのに、スマホを持つ右肩から手にかけてしびれと痛みが出現。
自宅の近所のクリニックでは、内服薬と湿布の処方をされたのですが徐々に悪化、右手でマウスを扱うことが難しくなって、仕事に支障が出始めたそう。そして、ついに数日前からは、右腕を動かすことや、腕を上げることもできなくなってしまったといいます。
当院の外来にて私が診察をしたところ、右肩から腕にかけてのしびれと痛み、また親指と人差し指にしびれが認められました。
右手の親指や人差し指でティッシュを触っても、左手に比べて感覚が鈍っており、膜を1枚被ったように感じるとのこと。また痛みの強さは、0(全く痛くない)から10(想像できる最高の痛み)段階で答えてもらったところ「9」と、かなり痛そうです。
そこで、首の頚椎(けいつい)のレントゲンとMRIを撮影したところ、この方には「頚椎(けいつい)椎間板(ついかんばん)ヘルニア」という診断がつきました。
頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(骨)同士をつなぐクッションの役割をしている椎間板が後ろに飛び出すことによって起こります。
症状としては、首や肩から腕にしびれや痛みが出たり、脊椎(けいつい)の障害として、お箸の使用やボタンのかけ外しが難しくなったりします。こうした症状は主に、加齢変化によって起こります。
Aさんは右肩から腕にかけて、しびれを感じていたのですが、原因は「首の頸椎」にあったのです。
>>続きはこちら