2012年3月17日土曜日

やる気のないヤツのほうが出世する!

人間だもの。「なんとなくやる気がでなくて」というときもある。

不景気だもの。「これは私がやりたかった仕事じゃない」なんて悩みも珍しくはない。

こういうとき、少なからぬ人がポジティブに仕事に向かえない自分を嫌悪し、モチベーションを上げようと無理に頑張ったり、あるいは“夢”や“本当のジブン”を求め、仕事自体を辞めてしまったりもする。

しかし、多くのビジネス書の著作もある物流コンサルタントの坂口孝則氏は、「やる気やモチベーションなんてなくてもいいんです」と言い切る。

「もちろん、あるに越したことはないでしょう。でも、往々にして『やる気がなくて』は仕事をしない言い訳、『やりたかった仕事ではない』はうまくいかないことへの言い訳になったりする。やる気やモチベーションがあろうとなかろうと仕事は目の前にあるわけです。プロというのは安定した品質をお客様に届けられる人のこと。だったら、やる気の出ない自分を肯定して、継続的に安定的に淡々と仕事をする方法を考えたほうが効率的だと思いませんか」

その具体的な実践方法は坂口氏の『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)に詳しいが、モチベーションややる気がなくても仕事を淡々とこなし続けることで、結果として、多くの仕事ができるようになり会社での評価が上がるという。

「やる気の有無で仕事量にムラが出てしまう人より、淡々と処理できる人のほうが結果として多くの仕事をこなすことができます。仕事の質の多くは量の経験によってあがるものですから、次第によい結果も残せるようにもなる。また、気分に左右される人より、常に仕事をこなしている人のほうが周囲から信頼を得られる。そうしているうちに、ただ仕事をしてきただけなのに、いつしか『これがやりたかった仕事』『仕事が楽しい』と思えるようになることもある。ただの思い込みだとしても、今から将来へ幸せを感じられるのだから歓迎すべき誤解ですよね」

まもなく4月。厳しい就職活動で本意でない仕事に就くことになった新社会人も少なくないと思う。しかし、「好きなことをやるより、やることを好きになったほうがいい」(坂口氏)という考え方は合理的だ。日々の仕事にやりがいを見出せないサラリーマンも同様。上がりもしないモチベーションを鼓舞しようとそれに躍起になっても消耗するばかり。目の前の仕事を片付けたほうが、何かが変わるきっかけになるのかも。

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─情報元:日刊SPA!サイト様─