2012年3月22日木曜日

日本を滅ぼす超高齢社会(2)―忘れ去られた『種の存続』


日本は世界屈指の人口大国であり、先進国のなかでもアメリカに次ぐ規模の人口を擁する。50年後には総人口が8000万人程度まで減少しても十分やっていける。なのに、いったいなぜ「滅ぶ」と言うんだい?

確かに、もっとも豊かな国々は、総人口はそれほど多くない。日本人が憧れている北欧諸国の人口もだいたい数百万人程度。ほかに、地球上、人口数十万人の国もある。近年「世界一幸せな国」と言われ注目を集めているブータンは約70万人しかない。

国として成り立つ条件は、人口の数ではない。しかし、総人口はわずか半世紀間で3分の2まで急減、国民10人中4人が高齢者というような国は、国として成り立たなくなる。その意味で、「日本は滅ぶ」と言っている。

日本以外の先進国の多く、あるいは中国など一部の発展途上国も高齢化が進んでいる。ただし、これほど「闇の深淵」へ突進している国はどこにもない。高齢化率が日本に近似する先進国もあるものの、いずれも移民政策を確立しており、移民の受け入れによって自国の人口数や人口構造を調整することが可能だ。

人口数の急減と人口構造の超高齢化を招いたのは、結婚しない、子どもを産まないことである。

われわれは動物の頂点に達した人類であり、私たちの中には生き物すべてが持っている「種の存続」という根本的な本能があるといわれている。

成年後見制度が支える老後の安心 
超高齢社会のセーフティーネット (小学館101新書)

人間の根本的な本能といえば、食欲と性欲である。

中国の哲学者・孟子は2000年前に「食、色、性なり」という名言を残した。「食」とは食べること、「色」は性欲を満たすこと、「性」とは本性、つまり本能である。食べることと性欲を満たすことは人間の根本的な本能である。このごく当たり前のことを端的に言い表しているのだ。

われわれ個・個人の存続は食べることが欠かせない。そして人類あるいは人間社会の存続、つまり、「種の存続」は性欲を満たす、およびそれに伴い子孫を残すことなしではありえない。

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