「有給休暇の消化率、日本は最下位」――エクスぺディアジャパンが昨冬発表した調査結果によれば、日本のビジネスパースンの有休消化率は45%。消化日数もわずか5日で、調査した20カ国中、いずれも最下位だった。欧米諸国の消化率が80~100%だったことを考えると、その差は歴然である。
実際、有給休暇は「あっても取りづらい」というのが日本のビジネスパーソンの実感だろう。業務が多忙で休めないという人も多いが、社内の雰囲気的に「申請しにくい」あるいは「上司に認めてもらえない」と悩んでいる人も多い様子。
「マンション住人向けの説明会に出なければならない」「飼っている犬の避妊手術で1日立ち会わなければならない」など、ひとひねりした理由を対策として用意している人もいるようで、なかには「お見合いで休みます」と言った人もいるとか。
しかし「本来なら、企業側が有給休暇の申請を却下するのは難しいこと」とロア・ユナイテッド法律事務所の岩出誠弁護士は語る。
「有給休暇は労働者に与えられた権利であり、基本的には理由にかかわらず認めなければなりません。労働者が休暇理由を答える義務もないんです。唯一、休暇が事業の正常な運営を妨げる場合のみ、企業側は『時季変更権』を使って休暇の時季を替えることもできますが、法的にその権利を認められるケースは非常に稀です」
過去の判例から時季変更権が認められたのは、社員が30日近くに及ぶ休暇を取ろうとした際、その穴を埋める人材を確保できなかったケースや、代替性のない企業研修を休もうとした場合など。企業側が安易に休暇申請を却下するのはもちろん、休暇理由を聞くのも、多数の年休申請が重なり優先順位を決めるため以外は、本来認められていないのだ。
とはいえ、冒頭に挙げたような悲鳴が数多く聞こえてくるのが実情。ならばもし有給休暇を認められなかった場合、どう対応すればよいだろうか?
「有給休暇の申請を却下されたり、休暇の理由を聞かれたりしたら、労働基準監督署に申告するのもひとつの手だと思います。それが事実なら、労働基準監督署には企業への指導義務が発生しますので、その指導で改善される可能性はあるでしょう」(岩出さん)
申告する際は日付や対応した社員の名前など、なるべく細かな情報を提示することが大切。勤務先に労働組合があるなら、もちろんそちらに申告することも有効だ。
ついつい休暇を取ることに後ろめたさを感じてしまいがちだが、有給休暇はあくまで労働者に与えられた権利。その意識をしっかり持って、堂々とした態度で申請しよう。
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