私はとあるショッピングセンターに勤務している。
去年ある上司が定年退職した。
この上司をAさんとするが、Aさんは聞き上手の話し上手で、
もの凄くクレーム対応が上手かった。
どんなキチ入ったクレーマーもAさんが対応すると納得して穏やかに帰って行った。
とある常連キチクレーマーの男性が言った
「Aさんは呼ぶな!納得させられちまうだろうが!」という言葉は
今でも伝説になっている。
部下に慕われ、上司に頼られていたAさんは惜しまれながら退職した。
そしてAさん退職後のある日、とあるセコママがやってきた。
このセコママ、常連クレーマーで来ると必ずクレームを入れる。
重箱の隅をピンセットでつつくような細かさで、
なんとかして値引きさせようとしつこくしつこく粘ってくる。
お取替えしますと言っても安くしろの一点張りで、どうにもならない。
いつもはAさんに対応してもらっていたが、もうAさんはいない。
頑張らなくてはと顔面に笑顔を貼り付けてがんばっていたのだが、
セコママが「お前じゃ話にならない、Aさんを呼べ!」と叫びだした。
Aさんはいないので店長が来たのだが、Aさんを呼べAさんを呼べと唾を飛ばして喚く喚く。
仕方がないのでAはもうこの店には居りませんと店長が言うと、
「どこの店に行ったんだ、教えろ!」と
荷物放り出して店長に掴み掛かった。
髪を振り乱しつつ物凄い形相で叫ぶ異様な姿にみんなドン引きでどうしていいかわからない。
とりあえず内線で応援を呼んだのだが、
応援がかけるける前に店長が「退職です定年退職!」と叫んだ。
もう店長の顔は引っかき傷だらけで、血も出てた。
店長の言葉にママはさらにヒートアップした。
「嘘つけ!Aさんが定年なわけあるか!」←Aさんは十は若く見える人だった。
「大体本当に退職するんだったら私に何か一言あるはずでしょうが!」
「あんた私とAさんを引き離そうとしてんの!?」
「Aさんを出せ!AさんAさんAさん!!!」
ということを絶叫しながら店長突き飛ばして大暴れ。
かけつけた警備員さんに取り押さえられ、最終的にKにお持ち帰りされた。
一緒にいたセコママ子が無表情にぼーっと突っ立っていたのがセコママの狂乱っぷりと比べて
やけに印象に残っている。
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