2013年1月30日水曜日

テレビ視聴、広告の未来はどうなるの?CES 2013に見る米の試行錯誤の最先端【西村真里子】


世界最大級のカンファレンス【CES 2013 @ラスベガス 2013年1月8日~1月11日】はSONYやパナソニックなどの大手ハードウェアメーカーが最新テクノロジーを活用した製品を発表する場として有名ですが、今年はセカンドスクリーン、ダブルスクリーン、ソーシャルテレビをキーワードにテレビとスマートフォン、タブレットなど家庭内で消費者が利用するデバイスの多様化による生活スタイルの変化に伴うコンテンツ、広告ビジネスの変化についてもCES会場内で併設されたカンファレンスで複数セッションが展開されました。
 2nd Screen Summit については前回の記事で紹介しましたので、今回はCES会期中に行われたセッションで新しい広告のあり方、コンテンツのあり方を学ぶ5セッションに参加してまいりました。そのハイライトをお伝えします。

ビッグチャンスはオンラインビデオにあり


スマートフォン、タブレットなどテレビ以外のデバイスでコンテンツを消費する事が増えている中、コンテンツプロバイダーとデバイスメーカーはどのようなプラットフォームを提供すれば消費者がコンテンツにリーチしやすくなるのか考えなくてはならなくなってきております。「コンテンツをいつでも・どこでも楽しむ時代に備えて(原題:Anytime, Anywhere Content)」というセッションでは、デバイスメーカーとしてROKU、コンテンツプロバイダーとしてHALOをリリースしたMachinimaのCEO、それに役者でありプロデューサーでもあるBrian Robbins氏(ナイトライダーやグラディエーターに出演、Fred: The Movieなどをプロデュース) をパネラーに迎え、ロサンゼルスタイムズの編集長をモデレーターに進められました。


 このセッションではコンテンツプロバイダー側の映画/テレビプロデューサーのRobbins氏がオンラインビデオが熱い事について徹底して紹介していたのがとても印象に残りました。特にティーンエイジャーのYouTube、xBox、スマートフォンでのビデオの消費が増えているので、その領域にフォーカスしていくと今後数十年のビジネスにも繋がるのではないかと興奮気味に述べていました。オンラインビデオ視聴の拡大、すなわち人が集まるようになると広告ビジネスとしても魅力的な場になります。そのような将来を見据えてRobbins氏はある広告実験を試みたそうです。

 Robinは、本編映像と同じタレントを広告にも起用し、広告も本編の一部と思わせる手法を企画しました。オンラインビデオならではの少人数制作チームで迅速に動く「リーンスタートアップ」的アプローチで本編、広告ともに制作するのです。

 オンラインビデオでは視聴者データも取得できます。そこでコンテンツ、広告ともに作ってはデータを検証し、さらに微調整する。このトライ&エラーで製作、検証をくり返し、ターゲット視聴者に向けたコンテンツ、広告に仕上げていくというやり方です。この方法ならコンテンツを作ってオンラインにアップしてから初動のデータを検証したのちに、コンテンツにあったクライアントを見つけ、さらにコンテンツ、広告に磨きをかけるということも可能です。既存の「パッケージング ブランディング広告」よりも、視聴者、広告クライアントの双方に喜ばれるコンテンツ、広告が出来上がります。これなら例えばYouTubeである映像を見ようとしてワクワクしてクリックしても、本編と関係ない広告が本編前に流れるとなんだか興ざめしてしまう、といったようなことがなくなるでしょう。

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http://techwave.jp/archives/51778115.html
─情報元:TechWaveサイト様─