東日本大震災をきっかけに非常食を備蓄する家庭も増えただろう。将来、新型インフルエンザなどの流行で自宅待機になれば、家にある食料でしのぐ必要もあり、意識して備えたい。実際にどのような食料をそろえれば、乗り切ることができるのだろうか。
記者(34)が1週間、非常食だけで生活して探ることにした。通常の生活をしながら、食事だけ非常時を想定。平日の昼は会社に非常食を持っていった。暖房の効いた部屋で過ごし、温かい風呂に入れたので震災時とは比較できないほど恵まれているが、何らかの教訓は得られるはずだ。
■ライフライン 3日間は我慢
非常食に詳しい甲南女子大学名誉教授の奥田和子さんに話を聞いた。「3日は電気やガス、水道などのライフラインが途絶えた状況を体験すべきだ」と助言される。食材を温めるガスコンロを使うのは4日目以降にし、飲料水は最後までミネラルウオーターにした。
1週間分の食料とはどれくらいの量なのか。仙台市在住で非常食に詳しい管理栄養士の佐藤京子さんは「米やパンなどの主食、魚や肉などの主菜、野菜を中心とした副菜を食べる。野菜に含まれるビタミンや繊維の不足で便秘になりやすいので気をつけて」と言う。
食料は賞味期限が6カ月以上で常温保存できるものに限定した。奥田さんが作成した1週間の献立(21食分)を参考にし、非常食を扱う店へ。缶詰のパンや発熱剤で温められるレトルト食品などを買う。必要量の3分の1程度で約1万円の出費。非常食として売られているものは値段が高い。
残りは地元のスーパーで調達した。さばのみそ煮などの魚類、切り干し大根など野菜の缶詰が手ごろな値段で買えた。フリーズドライのホウレンソウ、プルーンなどドライフルーツも購入。奥田さんに「気持ちを前向きにするためにも好きな菓子をそろえて」と言われ、みつ豆缶やクッキー、コーヒーあめも買った。
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─情報元:日本経済新聞サイト様─