2ちゃんねるで発生した情報流出問題で、「被害」が拡大の一途をたどっている。クレジットカードなどの個人情報だけでなく、各人がどのような書き込みを行っていたかまでが、大量に白日の下にさらされてしまったからだ。
すでに有名ライトノベル作家が書き込みをめぐり謝罪に追い込まれる騒動が起きたが、「検証」が進むにつれ、一般の利用者たちからも悲鳴が上がり始めている。中には会社からクビを迫られた――といった笑えない事例も報告される。
人気まとめブログ管理人の「裏の顔」は…
たとえば、2ちゃんねるの人気まとめブログとして知られた「僕自身なんJをまとめる喜びはあった」管理人のケースだ。
同ブログは野球を中心とした「なんでも実況J」板の話題をまとめ、月間PV数は1000万を超えていたとの見方もある「大手」だ。2ちゃんねるではこうしたまとめブログに対して「金目当て」などと辛辣な声も強いが、そんな中でも同ブログは比較的「良心的」と評判を得ていた。
ところがそんな管理人の「裏の顔」が今回の流出で明らかになってしまった。なんと2ちゃんねるで忌み嫌われる、有名「荒らし」その人だったのだ。まさにちょっとした「ジキルとハイド」で、観念した管理人は2013年8月28日、謝罪するとともにブログ閉鎖を発表した。
「私は『なんでも実況J』以外の板でも荒らし行為をブログ開設以前から趣味やライフワークのように行っており、この件についてはもはや言い訳のしようがございません」
「当ブログと親密に接してくれた多数のブログ関係者や毎日見に来てくださる閲覧者に対して誠に誠に申し訳ない気持ちでいっぱいです。そのため、このまとめブログを閉鎖することを決断しました」
「ただただ申し訳ない気持ちで胸が押しつぶされそうです」
流出リストとログの照合で、書き込み内容がまるわかり
今回流出したデータには、「2ちゃんねるビューア」利用者の実名・住所などを含むリストと、各利用者がこの1か月前後どのような書き込みを行っていたかというログが含まれる。その規模は約3万人分、100ギガバイト近くに達し、両者を照合していけばその「表の顔」と「裏の顔」を容易に紐付けることが可能になる。
ネット上では、今回の流出をめぐって起こった悲喜劇が多数報告されている。たとえばある企業では、社員が2ちゃんねるに自社の悪口を書き込んでいたことが発覚、
「1時間絞られた挙句任意退職勧められてたわ そいつ終始下向きながら泣きしゃくってたけどまあ仕方ないね、ただ妻子いるのにこれからどうするんだろ」(同社のセキュリティ担当者を名乗る人物の書き込み)
ほかにも「玄関の表札横に、『2ちゃんねらー○○○○(俺の名前)の家w』って銀色のマジックで書かれてた」、流出をきっかけに社内不倫がばれたといった報告や、自分の書き込み内容が周りに知られることへの不安に怯える声などが、大量に書き込まれている。
「夜の7時半辺りから急激にメンタルがおかしくなってくる 『どうしよう、どうしよう』ってずっと頭の中で響いてきて指先が震えてくる」
「とりあえずゆっくりと引越し準備を進めようと思う 家売るのって大変だよね……」
「明日上司にいうわ もうさらされるの確定だろ 俺が悪かった よくて依願退職だろうな 人生終わった もうお天道様の上は歩けないな」
「チョン帰れとか創価叩きとか会社の悪口とか性癖とか こんなカキコばかりだったんだけど マジでどうしたら良いんだろ?」
逆にデータから書き込み内容の「特定」や「晒し上げ」を行うユーザーもいる。このため、当面被害は広がり続けそうだ。
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http://www.j-cast.com/2013/08/29182551.html
─情報元: J-CASTニュースサイト様─