2025年3月7日金曜日

大規模プロジェクトの8割は“失敗”、3つの「負けパターン」を攻略するには?

 企業にクラウドのメリット・デメリットが浸透し、DXの流れも相まって、多くの企業が基幹システムの導入・移行に取り組むようになっている。一方、プロジェクト推進においては、ステークホルダーの多さ、関係するユーザー部門の多さなどから失敗するケースがあり、改めて「プロジェクトマネジメント」の重要性が指摘される。そこで、失敗するプロジェクトを「3つの負けパターン」に分類、「プロジェクトを失敗させないポイント」について、プロジェクトマネジメントの観点から解説する。

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大規模プロジェクトの8割は“失敗”?
(Photo/Shutterstock.com)

大規模プロジェクトの85.9%が「工期が想定通りに進まない」

 大規模プロジェクトとなる基幹システムの導入・移行は難易度が高く、「予定どおり完了」したプロジェクトの割合は、規模が大きくなるほど下がる傾向がある。一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が実施した「企業IT動向調査報告書 2023」によると、500人月以上の大規模プロジェクトにおいて、予定通りの工期を遵守したプロジェクトの割合は14.1%(2022年度)と、実に85.9%のプロジェクトが当初の想定通りに進まなかったことが明らかとなった。

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