生きがいとしていたものを失うと一気に老け込むなんてよく言うが、男性の場合は長期に渡り失業状態を経験すると、老化が加速してしまうという。
イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンとフィンランドのオウル大学が、1997年に収集した5620人の男女(全員31歳)のDNAを分析した研究によると、1994年から97年の間に失業していた時期が2年以上ある男性は、定職に就いている男性と比べてテロメアが短い確率が2倍であることが明らかになったそう。テロメアは、染色体の末端部の構造を指し、その長さが細胞の寿命を調節するとされている。テロメアの長さは幼少期や青年期に経験した過度のストレスや喫煙などのライフスタイルにより左右され、短いテロメアは、2型糖尿病のほか加齢性の病気とも関係があることがわかっている。
ちなみに同研究では、女性は男性ほど失業による影響を受けないことも判明したが、これは被験者に長期間の失業を経験した女性が少なかったためとも考えられるそうだ。
仕事を失うと、日々の生活のサイクルや食生活が乱れがちになる。こういった要因に失業のストレスが加わると、体の老化が加速してしまうのかもしれない。
─情報元:IRORIO(イロリオ)サイト様─