2014年9月1日月曜日

70年ぶり騒ぎも…デング熱「国内感染」とっくに起きていた?


埼玉県に住む10代後半女性が海外渡航歴がないのにデング熱に感染した問題。「国内感染は70年ぶり」と大騒ぎになっているが、28日には、新たに埼玉県の20代女性と東京都の20代男性が感染していたことが分かった。やはり海外渡航歴はなかったが、10代女性の知り合いだという。

 20代女性の症状は安定しているというが、10代女性と20代男性は病院に入院中だ。実は、専門家の間では以前から「いつ国内感染が起きても不思議じゃない」と話題になっていたという。

「日本にも、デング熱を媒介できるヒトスジシマカ(写真=国立感染症研究所提供)という蚊が存在するため、海外からデング熱を持ち込めば、国内感染するリスクは十分にあった。ただ、デング熱は風邪などと判別するのが難しく、海外渡航歴がないというだけで『デング熱ではない』と決めつけられがちです。すでに他にも国内感染が起きていると思います」(医療関係者)

 実際、昨年8月に観光で来日したドイツ人女性が、帰国後にデング熱を発症。その時から日本の国内感染が疑われていたらしい。国立国際医療研究センターの馬渡桃子医師がこう言う。

「日本では、旅行者が海外で蚊を通じてデング熱に感染し、帰国後に発症するケースが多い。高熱や頭痛、関節痛などをもたらし、数日後に発疹が出るのが特徴です。ほとんどは後遺症なく回復しますが、無治療ではまれに死に至ります。効果的なワクチンはなく、流行地域は地球上で拡大傾向にあります。年齢層に関係なく感染し、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者が感染すると、危険な場合もあります」

 もう隣に迫っている。今回の一件でフマキラーなどの“関連株”もジワリ上昇した。


http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/152948
─情報元:日刊ゲンダイサイト様─