「サラリーマン」「ノートパソコン」「コンセント」…実はこれらの言葉、すべて日本でしか通じない和製英語ってこと、ご存知でしたでしょうか? こうした和製英語について、メルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』の著者である高橋さんは「言葉の日本独自の意味に誇りも持とう」と述べ、自身も16年以上アメリカで生活したことで感じる、日本人の和製英語に対する奇妙な習性を面白くまとめてくれています。
アメリカかぶれの気になる和製英語
ところで僕は「アメリカかぶれ」と思われるのがとても嫌です。
日本人と話しているのに、ところどころに英語を交える人を笑いの対象にしてたし、イヂリ倒していた側でして(“ルー大柴”なんてあだ名をつけたりして)。
でもね。16年も住んでいると、やっぱり知らず知らずのうちに英語が出てしまうこともあったりします。 あれだけバカにしてたのに、自分がそうなってしまう。
なるべく気をつけてるつもりですが、以前も書いたように同級生との会話の中で、車に乗っけていってもらう際「じゃあ、ピックアップしてくれよ」と言うと、延々バカにされたり(笑)いつもの癖でエレベーターが開いて、中に乗っている方達に思わず「goin’ up?」って聞いてしまったり。 (ホテルのエレベーター。 乗ってる日本人、全員固まったので、最後まで外国人のフリしたりw)
ただね。 ちょっとだけ言い訳させてもらうと、今の日本人も、僕が渡米する前に使っていなかった英単語、むちゃくちゃ使ってるよ!
営業先ではネコも杓子にもやたら「スキーム」って単語を連発されるし(なんだよ、それ)テレビ観てても「コンセンサス」って言葉をよく耳にします。
これらは僕が渡米する以前の17年前にはあまり聞かない言葉でした(しかも、ちょくちょく使い方間違えてるし)。
つまり、この単語はすでに日本でも市民権を得ていて、この単語はまだ入ってきてないー。 これを判別するのは、日本に住んでない限り、不可能なんです!
だって「ピックアップ」より、はるかに難しく色々な用途で使えちゃうよ、コンセンサス。
アメリカ人だって、あんま使わないよ、スキームに、ウエルメイド。
特にネット用語の一人歩きは顕著で、日本の方と話すと「あ。 この単語はもう使われてるんだ」とか「あ。 この英語は、こんなとき使うのね」とその場で勉強することが多いです。 そうかと思えば、業界にも寄るので、一般の会社員に言っても通じなかったり。
どうすりゃいんだよw
つまり、言葉って、当然、変化していくべきものだと思います。 当たり前だけど、江戸時代の言葉を使ってる現代人はいない。 数十年後には、いま、イケてると思って率先して使ってる英単語を「懐かしいね~(あるいわ、ダサいね~)」って言われるかもしれない。
なので、まったく気にしないことにしました。
あの人、アメリカかぶれだね、と陰口言われたところで、その言葉を数年後、その人たちが普通に使うことになってる可能性も低くない(普通にというか、ちょっと無理して、というか、ちょっと必死になって)。
つまり、言葉をコミュニケーションのツールと考えるなら、伝わりさえすれば、それで成立する。 ホントの正しい意味も、なにも求める必要はない。
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