2021年2月22日月曜日

飲食店だけに配信できる新広告 成約率はネット広告の20倍超

 飲食店だけを対象とした広告ネットワークが誕生する。食材のオンライン受発注サービスを展開するベンチャー企業クロスマート(東京・中央)は2021年4月から、広告サービス「クロスオーダー販促」を始める。食品メーカーを対象としたサービスで、飲食店から広告経由で直接受注につなげられるのが特徴。サービス化に先駆けて広告主と取り組んだテストでは、一般的なネット広告と比較してCVR(成約率)が20倍超になったという。20年2月22日に複数社から2億7000万円の資金調達し、新サービスの開発を加速する。

 クロスオーダー販促は、クロスマートが展開する食材のオンライン受発注サービス「クロスオーダー」を導入する飲食店向けに、メーカーが商品を提案し、受注につなげられる広告商品だ。この広告商品の詳細を説明する前に、まずクロスオーダーがどのようなサービスかご理解いただきたい。

 クロスオーダーとは飲食店の発注業務、卸売業者の受注業務をそれぞれ効率化するためのデジタルプラットフォーム。「食の領域でのDX(デジタルトランスフォーメーション)は飲食店予約や決済サービスなど、消費者サイドは進んでいる。一方、BtoB(企業向け)の領域は今でも用紙に記入してファクスなどでやりとりするのが主流」(クロスマートの寺田佳史社長)。卸売業者には毎日ファクスで数千枚の発注用紙が届く。これを人の手でシステムに入力しており、大きな負担になっている。デジタル技術でこの業務負荷を下げることを目指して開発した。


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