Webブラウザーのサード・パーティー・クッキー廃止の動きが加速している。その影響はデジタル広告事業を直撃する。とりわけ、リターゲティング広告と呼ばれる追跡型の広告は壊滅的な打撃を受けかねない。米グーグルが第三者も利活用可能な代替技術の開発を進めているが、業界からは不満の声も聞こえてくる。各社は事業存続をかけ、3つの方向性で独自の技術開発を進めている。
「サード・パーティー・クッキーは当社の事業そのもの。このまま手を打たなければ、事業が立ち行かなくなる恐れもある」
DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)事業者の代表格であるインティメート・マージャーの簗島亮次社長はこう危機感を募らせる。インティメート・マージャーはサード・パーティー・クッキーを用いて、幅広くデータを取得。そのデータをDMPと呼ぶデータベースを介して、広告主に広告配信のエンジンとして提供してきた。サード・パーティー・クッキーの廃止は、事業の根幹を揺るがしかねない。
クッキー規制、どう対応する?
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