2011年12月15日木曜日

若者は「海外に行け」という言葉に耳を貸すな

グローバル化が進んでいく中で識者の方々からも「若い人は海外に行け」と、よく言われる人が多くなったように思います。逆に、商社では「若い人達は海外に行きたがらない」という傾向にあるという声も聞こえてきます。そして当事者である若者はというと、実際は外向き志向の若者と内向き志向の若者が二極化しています(参照)。

しかしこの「海外に行け」という言葉に若い人達は気をつけて欲しいと思います。海外に行って日本に帰ってくることはリスキーなことが多いのです。

どういう部分でリスクがあるのかというと、一番の問題点は就職・雇用でしょう。「海外に行け」と言っている割には、留学経験者を採用したいという企業は大企業で4割しかいません(参照)。海外に行けと声高にいうなら、そういう留学経験のある人たちは真っ先に採用されてしかるべきです。しかしそうはなっていません。当然、留学期間が就職活動の期間(3年生12月~4年生8月)に重なっていたら、就職活動の入り口に立てなくなることは学生にとって常識です。

数年前、海外に行った経験のある二人の既卒者の就職相談に乗ったことがあります。

留学ジャーナル別冊2012-2013『海外の大学・大学院 留学完全ガイド』

一人はネパールに日本人教師として留学していた男性です。有名国立大学出身の方で、話もすごい上手でいわゆる「コミュニケーション能力」も高い男性でした。にも関わらず留学の時期と就職活動の時期が重なっていたことで就職ができず、卒業してからも既卒としての就職活動で「新卒以外は採用していない」と言われ、電話口で断られることばかりだったということでした。

もう一人はアメリカの大学を卒業した方で、明るくて話も上手な方でした。政治や経済にも興味を持っていましたし、「この社会を良くしたい!」という情熱も持っていました。ですが、アメリカの大学を卒業してから日本に戻ってくると、就職先が無くて困っていました。アメリカの大学卒ですから、既卒としての就職になるわけですが、彼もまた就職活動に苦しみました。

...Read more >>
http://agora-web.jp/archives/1413404.html
─情報元:アゴラサイト様─