さいきん陰りが見えたとはいっても、日本の自動車は世界に名だたるチカラを持っています。日本自動車の王者であるトヨタの社長は国内生産に対してこんなコメントを発表しています。
世界生産700万台のうち300万台は国内にこだわる。トヨタが日本にこだわり続けるのは「感情論ではなく」(豊田社長)、日本が先端技術を生む場であり、海外工場の指導を担う生産現場として不可欠との思いがある。実際、トヨタの社内評価でも生産性や品質などの点で国内工場が海外工場を上回りフロントランナーを維持しているという。
(日経新聞2011年11月2日)
なんと勇気づけられる言葉でしょう。国内製造業のたくましさを感じることができます。しかし、違う立場からこの言葉を見てみると、また違った捉え方ができてしまいます。
「中小企業の利益を吸収している」
自動車産業は裾やの広い業界です。多くの下請け部品メーカーが存在します。彼らは世界屈指のグローバルメーカーの庇護を受けると共に、厳しい要求をぶつけられて日夜、独自の高い技術で高品質・高生産性を追求しています。大手メーカーとの契約条項で他ライバルメーカーに売ることもできず、高品質に対する適正利益を得ることのできぬまま細々と経営し続ける中小企業が多くあるように思います。
トヨタ式「改善」の進め方―最強の現場をつくり上げる! (PHPビジネス新書)
国内で活躍する大手メーカーは中小企業の分まで利益を独り占めすることができるからこそ、国内での生産性が高く利益が出るとも言えます。もちろん大手メーカーが中小企業との二人三脚があってこそ、中小企業がここまで来たという側面もあるでしょう。
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