2013年9月25日水曜日

親の家庭内暴力で子どもの脳が委縮。特に暴力よりも暴言の方が子どもの脳に深刻な影響を与える。

ドメスティックバイオレンス(DV)を日常的に目撃した子供は、目で見たものを認識する脳の視覚野の一部が萎縮する傾向があるという研究成果を、福井大の友田明美教授らが発表したそうです。

 両親間の暴力や暴言を吐く場面など、DVの目撃が、成長後も心の病といった形で影響を与えることは、心理学などで指摘されてきています。

 研究チームは「DVを見た嫌な記憶を何度も思い出すことで脳の神経伝達物質に異変が起き、脳の容積や神経活動が変化してさまざまな精神症状を引き起こすのではないか」と推測し実験を行いました。


 福井大の友田明美教授らは、米ハーバード大と共同で2005年にこの調査を開始。米マサチューセッツ州にある町の地下鉄やバス停に協力を呼び掛けるチラシを張り出し、集まった1662人から聞き取りなどをして52人を抽出、脳を解析しました。

 集まった被験者のうち、直接虐待を受けたことはないものの、夫婦間のDVを目撃してきた18~25歳の男女22人と、目撃した経験がない同年代30人の脳を、磁気共鳴画像装置(MRI)を使い比較しました。

 その結果、右脳の視覚野にある一部は、目撃した経験がある男女が平均で約6.1%小さく、約6.5%薄くなっていました。さらに左脳の視覚野にある一部も約6%薄かったそうです。

 目撃した時期などの聞き取りから、脳が最も影響を受けやすい年齢は11~13歳で、身体的な暴力より暴言の方が子供の脳に深刻な影響を与えることも分かったそうです。

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─情報元:ザイーガサイト様─