どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
http://news.livedoor.com/article/detail/8291236/
─情報元:東洋経済オンラインサイト様─
■「働かないオジサン」は、若手社員の大事なケーススタディ
「働かないオジサン」は、若手社員から人格を否定するかのごとく語られがちである。しかし、彼らにも彼らなりの正義があり、そうならざるをえなかった理由もある。
だから、対応策を考えるためには、じっくりと彼らの仕事ぶりや働きぶりを観察することが必要だ。彼らが、どういう意図と論理で行動しているのかがわかれば、対応策が見えてくる。
さらに言うと、第1回でも説明したとおり、「働かないオジサン」は個人の資質の問題というより、構造的な問題である可能性が高い。となれば、彼らは若手社員の十数年後の未来でもある。「自分もいつか、ああなるかもしれない」と思っていたほうがいいだろう。
だから、批判的な眼だけで見るのではなく、目の前にいる確かで身近なケーススタディとして、自分の今後を考える際の大切な材料とすべきなのである。
それでは、「働かないオジサン」をいくつかのタイプに分けて、その対処法を述べてみる。まずは、全体の中で数は少ないが、目立つタイプから紹介していこう。
■1.無気力タイプ
前回のAさんの話にあったように、仕事に対する意欲がうかがえないタイプは「無気力タイプ」と呼べる。時間にルーズで、顧客の前でも仕事に対する意欲は見られず、社内の仕事も若手社員任せ。自分に来たメールの多くが未読になっていたり、電話が鳴っても自ら取ろうとしない年配社員もいる。もちろん上司の信頼は得られていない。
このタイプが多くいる職場で仕事をしたことがある社員は、一緒にいるだけで自分の意欲が失われていくのがわかったという。
彼ら無気力タイプも多くの場合、若い頃には、自分の将来のために、とにかく懸命に働いた時期もあった。
しかし、入社後の自分の働きぶりに対する評価や生活環境などの変化によって、自分と会社との間に生じた溝を修復できなくなったのだ。また、体調を崩して回復途上の社員や、仕事への不適応を起こしている人もいる。周りから何も考えていないように見えるお気楽な社員でも、詳しく聞いていくと、仕事へのやる気を失うそれなりの理由があることがわかる。入社時点から仕事に熱意を持っていなかったという社員は、少数派だ。
こういう無気力タイプは、本人の主体的な意欲がないので、自分と同じように働いてもらおうと努力しても無駄である。すべてのれんに腕押しになり、かかわればかかわるほど、こちらの意気がなえる。だから彼らとは最低限の仕事上のかかわりにとどめて、後は距離を置いておくのがいいだろう。
ここで大切なのは、それぞれの無気力タイプの社員が、どういう理由で活気を失っているのかを把握しておくことである。体調不良なのか、会社の仕事以外のこと(たとえば家族との関係)が原因なのか、もともとの本人の意欲の問題なのかなどである。そのうえで自分を重ね合わせてみる作業は、決して無駄ではないと思われる。
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