モーニングアタックという言葉をご存知でしょうか。朝起きたとたんに、風邪をひいているわけでもないのに鼻水がズルズルし始めて止まらない症状で、花粉症を持っている人などには「朝の発作」と呼ばれているものです。
これは、なぜか寝ている間にはほとんど症状が出ず、起きて立ち上がるとムズムズ、ズルズルが始まるという困った特性を持っています。花粉症を持っていない人でも、鼻炎がちな人に起きることもあります。
原因はさまざま
よく指摘される原因としては花粉症やハウスダストですが、近年ではPM2.5のような超微粒子を吸い込むことも大きな要因のひとつとなっています。他にも排気ガスやカビの胞子、ペットのフケ、ダニの糞や死骸など多種多様の物質が原因と言われていますが特定できないことがほとんどです。
なぜ寝起きにおきるのかについては、寝ている間に床や寝具に落ちている原因物質を吸い込んでいるという意見と、起き上がると同時に舞い上がる原因物質を吸い込むため、という意見がよく取り上げられています。
しかし、朝に起きやすいもうひとつの理由に「自律神経のはたらきによるもの」があります。自律神経には交感神経と副交感神経の二種類があるのですが、自宅でリラックスしている時に働くのは副交感神経のほう。この、副交感神経が働いているときほど、鼻水がズルズルと出やすくなるのです。
昼間や、人と会っているような緊張を保っている場合には、出ていたはずの鼻水が止まる時がありませんか?それは交感神経が働いて、そういった「だらだらとした神経の動き」を引き締めるているのです。
ですから、一概に花粉やホコリ、ダニなどの外部的要因ばかりが原因ではないのです。もしかするとリラックスしたために、出すべき物を出そうと体が働いているのかもしれませんから、あまり神経質にならないほうが良い場合もあります。
少しでも改善したいときは
とはいえ、あの不快感はリラックスそのものを妨げますよね。それでつい鼻炎薬を飲んでしまったりしますが、今度は鼻や喉が渇き過ぎて眠れない、なんていう逆効果になることもたまにあります。ではどうすれば改善が目指せるのか?いくつかの方法をご紹介しましょう。
●花粉やハウスダスト等が気になる場合には空気清浄機を使用する
毎日掃除をしても、ホコリがなくなることはありませんし、ウイルスが死滅することもありません。特に日本は湿度が高いので、ウイルスがいない場所そのものが有り得ないのです。常にホコリやウイルスの量を減らしていたいなら、空気清浄機を使用するのも良い方法です。
●マスクをする
特に、寝ている間にマスクをしていると一定の効果があるという人も多いようです。どうしても空気中には色々なものが舞っていますから、一番手っ取り早いのは高性能のマスクを使用することでしょう。
●生活のリズムを整え、バランスの良い食事(栄養)を取る
これは自律神経が原因の場合に効果のある方法です。寝る時間がまちまちであったり、しっかりした睡眠や休養が取れていなかったりすると、鼻の具合が悪くなるという人も実は多いのです。
栄養の偏りや不足によって神経が正しく動けなくなっている場合もありますから、毎日の生活を整えて、体力そのものの土台を強くすることが大切になります。
漢方薬によって軽減する
市販薬や処方薬で鼻炎を止める薬を使っている人も多いと思いますが、対処療法ではいつまでも治りませんし、下手をすると一生、薬を使わないとならなくなってしまいます。そうなると今度は肝臓などに負担をかけてしまうので、根本的な原因を軽減する漢方薬で体質の改善を目指すという方法もあります。
鼻炎に効く漢方は数種類ありますが、体調や体力、他の症状などによって選び方が異なるので、一度、漢方の専門家に尋ねてみると良いでしょう。
中には鼻炎用の漢方ではなく、体力をつける漢方で改善された人もいますから、モーニングアタックの改善だけでなく、総合的な体質の改善も視野に入れて考えると良いかもしれません。
実は、鼻炎を持つ人は腸が弱いという報告もあり、もしかすると体の状態を鼻が表している場合もあるのかもしれません。モーニングアタックはとてもはっきりとした不調ですから、何をしても治らない場合には、腸の健康も一緒に整えてみることをオススメします。
http://health-to-you.jp/rhinitis/mo-ninnguatakkukaizenn6018/
─情報元:健康生活サイト様─