アメリカでは今、ピアノレッスン、塾、スポーツクラブなど、習い事をいくつも抱え、自由な遊び時間を持てない子ども達が問題視され始めています。
日本の子ども達もまた、同じような状況にありますよね。とくに近年は、0~2歳児をターゲットにした早期教育の市場も拡大しています。
幼稚園、小学校と年次があがるにつれ、慌ただしいスケジュールを抱えるようになる子どもたちも多いのではないのでしょうか。
また、文部科学省が5歳からの義務教育を検討し始めるなど、本格的にゆとり教育からの転換を行おうという方針が伺えます。それで子どもの遊ぶ時間が減ることで、何かデメリットはないのでしょうか?
遊びを軽視しがちになっている世の中なので、改めて遊びの重要性について考えてみたいと思います。
■たくさん遊ぶと社会的に成功しやすかった!
実は、ドイツ・ヒルデスハイム大学の心理学者が「幼少期の遊び時間が社会的成功につながる」との研究結果を発表しています。
社会に出ると、刻々と変わりゆく状況を察し、臨機応変に適応していく力が必要となります。また、仕事をしていると、急に思いもよらない事態が起こります。
そんな時、瞬時に状況を察し、正しい判断を下す能力が遊びを通じて培われる、というのです。
日本でも似たような研究結果があり、お茶の水女子大学の内田伸子名誉教授らは「遊びを通して、意欲とか探求する喜びを味わったことが、その後の学力の向上にもつながっている」と発言しています。
もちろん、子どもがプロスポーツ選手や、有名な音楽家になったら親として喜ばしいことですよね。でも、芸術やスポーツ部門で成功できるのはごくわずかな子どもに限られます。
そのため、子どもには、多様な経験が必要なのです!
にもかかわらず、今の子どもは習い事ばかり……。それで専門家の間で、今の子どもが抱える深刻な問題は圧倒的に実体験が少ないこと、といった意見も出ています。
■遊び方に悩んだら曜日に合った遊びがいい!
でも、「子どもを遊ばせたい」と思っていても、どうやって遊ばせたらいいのかわからないママもいますよね。そんなママには、子どもの遊びを支える活動をしている団体の情報が参考になります。
例えば、杉並区には『杉並冒険遊びの会』があります。この会は、便利になった時代の子育てには”月、火、水、木、金、土、日”を通じて、感覚を養う事が大事だと言います。
具体的には、次のような遊びです。
[月]電気を消して暗やみを楽しむ
[火]時には親と一緒に火を使ってみる
[水]水遊びをさせる
[木]木や木の枝に触れる
[金]かなづちやのこぎりなど、金物に触れさせる
[土]好きなだけ土遊びをさせる
[日]太陽の下で遊ぶ
火曜日だから火の遊び、水曜日だから水遊び、というのはわかりやすいですよね。こうした経験が子ども達の感覚を研ぎ澄まし、社交性にも結び付きます。曜日ごとに、こういった遊びをしてみませんか?
以上、子どもの遊びの重要性をお伝えしました。
外でずっと子どもの遊びを見守るのは、大変です。親からしたら、「危ない!」と言いたくなるでしょう。でも、遊ぶことは、子どもの後々の人生の成功につながるのです。ぜひ少しずつ取り入れることを考えてみてください。
http://itmama.jp/2014/07/23/63903/─情報元: It Mamaサイト様─