2015年7月10日金曜日

あなたの周囲にも?サイコパス(精神病質)の特徴と対処法

サイコパスの女性
サイコパス(精神病質)は猟奇事件や小説の中に限った話ではありません。北米においては4%の人がサイコパスであるという説もあります。日本を含むアジアでは、この割合がぐんと低くなるともいわれていますが、身近に存在しているかもしれないサイコパスから被害を受けないためにも、彼らの特徴や対処法について知っておきましょう。

サイコパス(精神病質)の特徴

サイコパス(精神病質)とは、思いやりや愛着といった感情をはじめとする「社会性」にいちじるしく欠ける人のことをいいます。
主な特徴としては、
・他者の感情や権利、災難などに対して無情であり冷笑的
・自己中心的で、相手への共感性が欠如している
・自身が万能であると信じ、平凡な仕事などを軽蔑するなど、傲慢で尊大な態度をとる
・口が達者で表面的な魅力を示したり、同情や関心を引いたりすることに長けている
といったものが挙げられます。
恐ろしいことに、サイコパスにとって“良心”というものは存在せず、自分の利益のためには他者を言いくるめて騙すことなど平気です。相手が深く傷ついたとしてもまったく罪悪感がありません。そういった特徴から凶悪事件の犯人や、何度も犯罪を繰り返す犯罪者にもサイコパスは存在します。また、知能の高いサイコパスは、衝動性や無責任といった通常のサイコパスに通じる面が少ないために、問題を起こさず社会的に成功している人もいます。

原因について

なぜサイコパスになるのか、その原因については未だはっきりと解明されていません。大脳皮質で感情的な情報を処理する能力に欠けていることが分かっており、サイコパスの特徴の50%は遺伝によるものだとされています。残りの50%は幼少期のネグレクト(育児放棄)経験や愛情不足などの生育環境によるとする説もありますし、それを否定する説もあります。
いずれにしても、今時点でサイコパスの治療が確立されていないため、改心させることは極めて困難と言われています。身近にサイコパスがいる場合、周囲の人たち自身が防衛策として被害を受けないような対処法を知っておくと良いでしょう。

身近なサイコパスへの対処法

実際、身近にサイコパスがいる場合には、どのように対処すればよいのでしょうか。米国の臨床心理学者のマーサ・スタウトの書籍「良心をもたない人たち」の中で提唱されている「サイコパス(良心のない人)に対する13のルール」をご紹介します。
1. 世の中には文字通り良心のない人たちもいるという、苦い薬を飲みこむこと
2. 自分の直感と、相手の肩書き(教育者、医師、指導者、動物愛好家、人道主義者、親)が伝えるものとの間で判断が分かれたら、自分の直感に従うこと
3. どんな種類の関係であれ、新たなつきあいが始まったときは、相手の言葉、約束、責任について、「三回の原理(三回嘘が重なったら嘘つきの証拠)」をあてはめてみること。
4. 権威を疑うこと
5. 調子のいい言葉を疑うこと
6. 必要なときは、尊敬の意味を自分に問いなおすこと(私たちは恐怖心を尊敬ととりちがえることが多い)
7. ゲームに加わらないこと(人の心をあおるのは、サイコパスの手口)
8. サイコパスから身を守る最良の方法は、相手を避けること、いかなる種類の連絡も絶つこと(サイコパスは社会の約束ごとと切り離された世界にいるので、彼らを自分の交友関係や社会的つきあいの中に入りこませるのは危険)
9. 人に同情しやすい自分の性格に、疑問をもつこと(周りの人を絶えず傷つけておきながら同情を買おうと大げさに働きかけてくる相手は、サイコパスである可能性が高い)。
10. 治らないものを、治そうとしないこと(サイコパスのとった行動はあなたの責任ではない。あなたが責任をとるべきものは、あなた自身の人生)
11. 同情からであれ、その他どんな理由からであれ、サイコパスが素顔を隠す手伝いは絶対にしないこと(「誰にも言わないでほしい」と涙ながらに訴えるのは、サイコパスの得意技。「あんたは俺に“借り”がある」というのは、サイコパスの典型的な台詞である)
12. 自分の心を守ること
13. しあわせに生きること(それが最高の報復である)
(参考文献:マーサ・スタウト著 木村博江訳『良心をもたない人たち』草思社文庫,2012年)
先にも述べた通り、サイコパスには有効な治療法がありません。周りの人たちがそれぞれサイコパスと関わらないように自衛するしかないのです。


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http://www.skincare-univ.com/article/008867/
─情報元:ヘルスケア大学サイト様─