最先端のデジタル技術を活用したスマートシティの議論が日本各地でも本格化している。先行する米国などで進むのが、「路肩」の柔軟運用による移動しやすい新しい都市の構築だ。新刊『MaaSが都市を変える~移動×都市DXの最前線』を上梓したモビリティデザイナーの牧村和彦氏が報告する。
スマートシティ構築においては、バーチャル上で行う都市空間や都市設計と合わせて、フィジカルな都市空間の変容やデザインが一層重要になる。例えば、歩きやすさや、街路のデザイン、まちの風景、そこに行き交う人や人間臭さといった、そもそものまちの魅力が、スマートシティ時代であっても大切だと感じる人は多いはずだ。また、まちと人やモノをつなぐための移動サービスのアップデートは、一層必要とされる。
そもそも、まちの骨格を形成する交通ネットワークや街区が都市の特徴を形成している。まちと移動をつなぐ重要要素の1つが、街区の一部を構成する路肩だ。路肩とは、車道と歩道の間の空間を指し、縁石とも呼ばれる。
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