2011年7月26日火曜日

「信頼」を軸に企業と働く人の関係は変貌していく


「ボンディング(bonding)」という英単語をご存じだろうか。この言葉は、組織における人々のつながりやきずな、組織のメンバーが組織やリーダーに対して抱く信頼感を指す。

これらは、組織を機能させるために欠かせない重要な資源なのだが、日本企業では長年、あたかも空気のように「あって当然」のものだと思われてきた。そして近年では、ボンディングをあまり重視しない企業も増えていた。

「契約の束」にシフトした日本企業

背景には、米国流の経営の影響がある。米国流のファイナンスを重視した企業論では、企業を「契約の束」と見なす。株主とトップ、トップと幹部、幹部と社員という具合に、契約関係の束がたくさん集まってできているのが企業だというとらえ方だ。

これに対して、企業は「信頼の束」だとする見方もある。株主はトップを信頼してお金を預け、トップは幹部を信頼して仕事を任せ、幹部と社員、さらには社員同士というように、信頼関係の束がたくさん集まって形作られているというとらえ方だ。

平常時であれば、「契約の束」である企業の方が、効率性において勝る。上司が部下に指示を出す時、「この仕事を成功させてくれれば、ボーナスを出す」と言うだけで済むのであれば、人を動かすコストは明確だからである。

一方、「信頼の束」を目指す企業は、ともすれば非効率に陥りやすい。信頼を構築するためのコストはいくらかかるのかが見えづらく、場合によっては、コストをかけすぎてしまうこともある。

バブル崩壊後の90年代以降、日本企業の多くは、「信頼の束」としての性格を薄め、「契約の束」の方向にシフトしていった。例えば人材管理の非効率を退治するために成果主義が導入され、社員は自立を求められた。

・・・続きはこちら
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110720/221564/
─情報元:日経ビジネスオンラインサイト様─
【CD付】人生で一番大切なのに誰も教えてくれなかった 信頼関係の作り方