2014年1月5日日曜日

パワードスーツ量産化 パナソニック、世界初

■1着50万円/30キロ持ち上げ/時速8キロ

 パナソニックが、筋力を機械的にサポートして重い物を持ち上げる「パワードスーツ」を、世界で初めて量産することが2日分かった。

 平成27年にも発売する。年間1千体を生産し、価格は1着50万円程度を想定している。災害救助や原子力発電所内などでの利用を見込んでいる。将来的には、宇宙や深海などの過酷な環境下でも使えるスーツも開発する方針だ。

 身体に装着し、人間の筋力を超える力を引き出すパワードスーツは、大学や民間企業などで研究開発が進んでいるが、量産化の例はまだない。パナソニックは、子会社でロボット事業を展開するアクティブリンク(奈良市)が、試作機の製造に成功したことから、26年内に量産体制を整備する。

 試作機は大型化したリチウムイオン電池を搭載し、モーターで動く。100キロの重量物を持ち上げることができるほか、人間の小走り程度の最大時速8キロで走行し、10度の勾配の坂をのぼれる。「つかむ」「離す」といったアーム(腕)の操作は、使用者の手元にあるグリップで行う仕組みだ。

 量産するのは、30キロ程度の重量物が持ち上げられる程度に機能を絞った普及版で、「パワーローダーライト」の名称で販売する。1回の電池充電で2、3時間動かせる。アームは交換することができ、つかむだけでなく、ハンマーでたたいたり、スコップで掘ったりするなどの作業も可能だ。

 さらにパナソニックは、宇宙服や潜水服の下に装着するスーツの開発も視野に入れる。いずれも自在に操作するには相当な力が必要となり、米航空宇宙局(NASA)では、宇宙服の下にパワードスーツを装着する検討をしている。完成品は公的機関や研究施設に納入する考えだ。

http://news.livedoor.com/article/detail/8399346/
─情報元:産経新聞サイト様─