2014年2月6日木曜日

高校3年でグーグルをソデにしたルーマニアの怪童イオヌッツ。 世界が欲しがる頭の中。

コンピューターとは縁のない町で暮らす彼のもとに、ある日借金返済の代わりにやってきた1台のインテル。その出合いから今日まで、イオヌッツとPCは、ともに育ち、ともに学び、脇目も振らずコーディングに励んでいる。1秒たりとも無駄にせず、よりよいコーディングとサーヴィスの開発に精進する恬淡寡欲な青年。彼が目指す世界にはどんな未来が待っているのだろう?
NASAのサイトのハッキングは朝飯前、FBIに逮捕されるのではないかと高校の先生を怖がらせるほどのコーディングの腕をもつイオヌッツ・ブディシュテアヌ(1993年生まれ。取材当時18歳)。
故郷ルーマニアで、彼の名をテレビや新聞、巷の噂で見聞きしたことのある人は多い。しかし、実際の彼を知る人はほとんどいない。イオヌッツは、毎日16時間近くをPCの前で過ごし、公園に散歩に行くこともほとんどなければ、友人と出かけることもない。雑誌や小説などは小学校2年生(ルーマニアの教育制度は、小・中・高各4年制)以来読んでいない。興味の矛先はすべて情報学に行きつくので、ほかのことはどうでもいいのだ。
彼に会ったことのある人は、イオヌッツを「天才」と言う。しかし、彼は自分を「よく勉強しているだけ」と語る。彼については、視覚障害者向けの物体識別ソフトをつくったこと、アメリカの一流大学から誘われたこと、開発したプログラムで多くの審査員を感動させたことなどは知っていたが、実際に会ってみた彼は、メールのやりとりから抱いた印象通りの、いつでも他人への気配りを忘れない細やかな青年だ。
イオヌッツは、自分のプロジェクトについてつとめて冷静に謙遜して語るが、その端々には自信もにじみ出る。彼は数々の発明についてひと通り語り終えたあと、バッグから賞状を一束取り出した。その数は、130にも上るという。「コンテストに参加していたら、こんなに貯まっちゃった」と控えめに言う。最初に目に入ったのはイェール大学からものだ。ほかにも台湾、アゼルバイジャン、オランダなどで得た賞状がある。
彼はまだ18歳だ。コンテストに参加し始めたのは11歳からだが、国外のコンテストではすでに13回、国内では数えきれないほどの賞を受賞している。だが、それよりもずっと前から情報学とテクノロジーへの情熱をもっていた。

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http://wired.jp/2014/01/18/the-great-coder-vol10/
─情報元: WIRED.jpサイト様─