この季節が来ると毎年のように花粉症の症状で悩まされている人は多いと思います。日本国民の多くが発症している花粉症ですが、その症状は色々とあり「クシャミ」「咳」「鼻水」「痒み」などが一般的でしょうか。
この花粉症の症状はアレルギー症状とも言って、体内にヒスタミンが多く発生することによる炎症とも言えます。つまり、鼻に炎症が起きれば鼻炎となり鼻水が、喉に炎症が起きれば気管支炎で咳が出るという訳ですね。
大抵の人の症状は軽く、抗アレルギー薬やマスクでの予防で十分に対応できますが、中には重要な臓器を脅かす病気に発展する可能性があるのです。
花粉と扁桃腺の微妙な関係
喉にある扁桃腺(扁桃)は、風邪を引いた時に扁桃炎として痛みをもたらすことで、ご存知の人も多いと思います。子供の頃に風邪を引いては喉を腫らし、ルゴールを塗ってもらった人も多いのではないでしょうか?
扁桃は口の中に入った異物を検知して免疫反応を呼び起こす作用があると考えられています。しかし、子供の頃の免疫が弱い状態での役割が多く、扁桃炎のリスクもあることから切除してしまう人も多いのです。
もともと異物が口の中に入ると反応を起こす扁桃ですから、花粉が口に入っても同様の反応を起こすことになります。花粉症の症状を持つ人の中で喉の痛みを訴える人には扁桃炎が見られるのは、これが理由だったのです。
実は筆者も経験があるのです
筆者もアレルギー体質で、花粉症のシーズンは悩みの種でした。私の場合はクシャミや鼻水の症状はなく、目の痒みや喉の絞まりが症状と言えるものです。普段はあまり気にしていませんでしたが、数年前の出来事は忘れることができません。
何となく熱っぽい日が続きましたが、花粉症のシーズンはこんなものだったのであまり気にしていませんでした。ところが、なんとなくトイレに行っておしっこをすると、おしっこがコカコーラ色に真っ黒だったのです。
「エ~ッ~」びっくりしました。自分の身体に何が起こっているのか理解できません。考えられるのは腎臓がヤバイということだけです。それから数ヶ月は原因を調べることに費やし、やっと判明した原因が扁桃だったのです。
扁桃は腎臓と密接な関係にあるのだ
扁桃炎になるとまず「喉が腫れて痛い」「発熱」などの症状が出てきます。しかし、本当の怖さはこのような症状ではなく、腎臓に対する影響だったのです。扁桃と腎臓は離れていますが密接な関係があると言われています。
実は扁桃炎を発症すると扁桃からIgAと呼ばれる物質が作り出されます。この物質は扁桃炎の原因菌を攻撃するために作り出されますが、量が多いと腎臓に集まり腎臓をも攻撃してしまう可能性があります。
これを繰り返すことで、腎臓の機能が低下して最終的には腎不全の状態になるのです。このような症状をIgA腎症と言います。IgA腎症は慢性的な扁桃炎を抱えている人に多く、アレルギー体質や花粉症を併発していることも多いようです。
花粉症においても慢性的な扁桃炎をもたらす危険性は多く、場合によっては腎臓への影響もあることが予想できます。私の場合もこれが原因だったという訳なのです。
私もアレルギー体質である以上、リスクは高いと思ったので扁桃の摘出を決意して実行しています。もちろん、それ以来はおしっこがコカコーラになることはありません。(花粉症の症状はありますけどね。)
花粉症とIgA腎症の関係性については、はっきりとした結論は得られていないようですが、IgA腎症の治療に扁桃の摘出が有効なのは事実です。花粉症で扁桃炎が起こるならば、やはり関連性は高いと考えるのが普通ではないでしょうか?
花粉症の季節に喉に違和感があり発熱が感じられたら、風邪ではなく花粉症で扁桃炎が発症している可能性があります。腎臓に影響が出る前に病院で検査されることをオススメします。
http://health-to-you.jp/hayfever/kafunjinzoueikyou8831/
─情報元:健康生活サイト様─