先日、渋滞にハマってしまい気晴らしでFMラジオをつけたら、歌手の福山雅治さんがご自身の番組のなかで、日本の「観光」について話をしていた。
運転しながらなのでうろ覚えだが、2014年の訪日外国人観光客数が1300万人を突破して過去最多を記録したというトピックスを導入に、実はこの数字は韓国、香港、タイよりも少なく、世界を見渡しても「26位」という事実を紹介。この結果は、福山さんも意外だったようで、「あれ? クールジャパンとか“おもてなし”とかが世界から高く評価されていると言われているわりに……」みたいな感じでしっくりときていないご様子だった。
こういう反応は恐らく福山さんだけではないだろう。
テレビでは毎週のように、「日本がスゴい」「日本の技術は世界一」みたいな番組が放映されている。外国人観光客にマイクを向ければ、みな日本を大絶賛している。先日も『ネプ&イモトの世界番付』という番組で、外国人たちにアンケートを行って「日本は世界一治安がよい」なんて大いに盛り上がっていた。
こんなに素晴らしい国であることに加えて、オリンピックの開催も控えている。まあベスト10くらいには当然入っているでしょと思いきや「圏外」なのだ。しかも、最近なにかとバチバチやっているあの韓国よりも不人気という事実に少なからずショックを受ける愛国心溢れる方も多いのではないだろうか。
ただ、残念ながらこれが現実なのだ。
国際社会で「観光大国」と認識されているフランスは年間8400万人の外国人が訪れている。アジアでもタイなんかは2600万人が訪れている。日本はちょっと前まで900万人くらいしか外国人が来ていなかったことを考えると、ケタがひとつ違う。もはや「後進国」と言ってもさしつかえないレベルだ。
ついでに言えば、日本にやってきている外国人観光客というのはほとんどが中国、韓国、台湾という“周辺国”で占められている。要するに、日本というのはお隣さんたちがちょっとした休みに遊びにくる国であって、我々が旅行会社のヨーロッパ旅行やハワイ旅行のチラシを見て、「有休とれたら行ってみたいなあ」と憧れを抱くような国ではないということだ。
分かってないなあ、憧れているけれど物価が高かったりして来れてないのよ、と考える方たちもいるだろうが、日本人旅行者がフランスやドイツに年間70万人程度訪れている一方で、ドイツやフランスの旅行者が日本を訪れるのはわずか十数万人程度。この現実がすべてを語っている。
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─情報元:ITmedia ビジネスオンラインサイト様─