2015年6月25日木曜日

なぜ日本では寝たきりが多いの?介護する側とされる側の心の違い

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国民の高齢化が進んでいく一方で、どのような老後を迎えるか、ということは今の切実なテーマとなってきています。誰でも元気な老後を送りたいと思っているはずなのに、実際は寝たきりが非常に多いのが今の日本の現状です。
しかし海外、とくに北欧諸国では医療・福祉への取り組み方が根本的に日本とは違い、そもそも寝たきりの高齢者はほとんどいないと聞きます。
今回は社会と医療体制、そして家庭内での介護する側とされる側の問題を探っていきたいと思います。

平均寿命と健康寿命の悲しい開き

寝たきりになりたい人なんていません。しかしそんな全ての人の願いとは逆に今の日本は寝たきりの高齢者が溢れているのが現状です。どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか?
それは日本が長寿大国となり、65才以上の高齢者が21%をこえた超高齢化社会に突入したことも大きな原因のひとつではあります。しかし、日本の寝たきり人口の多さはただ単に高齢者が増加しただけが原因ではありません。
「健康寿命」という言葉があります。健康寿命とは自分で身のまわりのことができ、自立して生活できるまでの年齢のことをいいます。人生の終焉を迎える本当の寿命とこの健康寿命との差がないことが理想的ですよね。
しかし年々、平均寿命が延びていくのに対して、この健康寿命との間には大きな開きが生まれてきています。この期間、自立できない高齢者の生活の質は低下し、本人にとってもそして家族にとっても辛い時期となります。
そもそもなぜ寝たきりになってしまうのでしょうか?それには介護される側とする側との両方の立場から考えてみることが大切です。
誰でも必ず迎える老後・・。寝たきりがほとんどいない北欧諸国と日本はいったい何がどう違うのでしょうか?

「老いは自然」という考えの欧米諸国

寝たきりの高齢者がほとんどいないといわれる北欧諸国のスウェーデンやデンマークでは、延命治療は本人も家族も望まないという考えが定着しています。高齢により体が食べ物を受け付けなくなるのは自然のことだと受け止めているからです。
胃ろう(お腹に穴を開けてチューブを入れ、胃に直接、栄養を流し込む)、点滴といった延命治療だけではなく、肺炎をおこしても抗生剤の投与はせず、内服投与だけの治療にとどめることもあります。
日本でも超高齢化社会に入り、同じように胃ろうなどの延命治療を望まない声はかなり高まってきました。つまり北欧諸国と同じように「人工的な栄養で延命させることは自然ではない」という考え方を多くの日本人ももっているということです。
しかし実際の日本での医療現場では胃ろうによる延命治療に疑問の声が上がりつつも多くおこなわれているのが現状です。
「胃ろうが悪い!不自然だ!」と声を上げる前にまず介護をとりまく家庭と医療、福祉の構造から考えてみる必要があります。
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─情報元:健康生活サイト様─