打ち合わせはあまりにも身近で、そこかしこの企業で行われてきました。日本を代表するアートディレクター・クリエイティブディレクターである佐藤可士和氏も、その多忙な生活の多くを打ち合わせで費やしています。そして、たくさんの打ち合わせの経験からいかにそれが大切なものか『佐藤可士和の打ち合わせ』(ダイヤモンド社)で述べています。
打ち合わせは、いったいどのように振る舞い・どんな意気込みで臨むと実りが多いものとなるのでしょうか――
打ち合わせは、いったいどのように振る舞い・どんな意気込みで臨むと実りが多いものとなるのでしょうか――
毎秒毎秒が
あなた自身の「プレゼンテーション」
たくさんの打ち合わせをしてきて、ひとつ間違いなく言えることがあります。
それは、一度打ち合わせをすれば、相手の仕事のレベルはすぐにわかってしまう、ということです。仕事の能力が、打ち合わせですぐに出てしまう。これは僕に限らず、多くの人が同じような印象を持っているのではないでしょうか。
それは、一度打ち合わせをすれば、相手の仕事のレベルはすぐにわかってしまう、ということです。仕事の能力が、打ち合わせですぐに出てしまう。これは僕に限らず、多くの人が同じような印象を持っているのではないでしょうか。
逆にいえば、相手からそんなふうに感じ取られてしまう場でもある、ということをしっかり認識しておかなければいけません。打ち合わせひとつで、相手に思いも寄らないような印象、ともすれば持って欲しくない印象を与えてしまうことすらあるのです。
打ち合わせは、すべてが「あなた自身のプレゼンテーションの場」です。
打ち合わせは、すべてが「あなた自身のプレゼンテーションの場」です。
最近では、打ち合わせにノートパソコンを持ち込む人が増えています。打ち合わせの議事録を作っておくことも大事なことではあります。しかし、これは議事録担当を一人作っておけば、済んでしまう話。
打ち合わせは、ただ「聞く場」ではないのです。「考える場」であり、「しゃべる場」です。やたらとメモばかり取っていては、考えることができません。ましてや、しゃべることもできない。これでは、打ち合わせに参加していることにはなりません。
みんなでしゃべることによって、何かが作り上げられる。黙っていては、何も生み出すことはできないのです。そして、しゃべらないことは、打ち合わせの意味を理解していない人、と見なされます。
サッカーでいえば「試合に出ているのに一度もボールに触らない人」でしょう。ボクシングであれば「一度もパンチを出さなかった人」。打ち合わせに来ているのに、しゃべらない人、しゃべろうとしない人は、いる意味のない人だと言っても過言ではありません。
何かを発言して、みんなで作り上げることに貢献する。僕自身、若い頃は、絶対何かひとつアイデアを言おうと思っていました。そうでなければ、存在感がまるで示せないからです。
サッカーでいえば「試合に出ているのに一度もボールに触らない人」でしょう。ボクシングであれば「一度もパンチを出さなかった人」。打ち合わせに来ているのに、しゃべらない人、しゃべろうとしない人は、いる意味のない人だと言っても過言ではありません。
何かを発言して、みんなで作り上げることに貢献する。僕自身、若い頃は、絶対何かひとつアイデアを言おうと思っていました。そうでなければ、存在感がまるで示せないからです。
黙っている人は、本人にその気がなかったとしても、打ち合わせの場に「負のオーラ」を漂わせてしまうのです。いわば「黙るというパワー」が出てしまっている。その見えないパワーは、しゃべろうとする人の気持ちを削いでしまうのです。
しゃべっている側は、何か反応してほしいのです。反対でも共感でもかまわない。ところが、黙っているから反応がわからず、相手は不安になっていく。これが、しゃべるパワーを邪魔します。
しゃべっている側は、何か反応してほしいのです。反対でも共感でもかまわない。ところが、黙っているから反応がわからず、相手は不安になっていく。これが、しゃべるパワーを邪魔します。
しかしながら、しゃべらない人がゾロゾロと加わってくる打ち合わせが、実は少なくありません。とにかく大勢で参加することが対応に力を入れている証、という思いこみもまだまだ残っているのかもしれません。
僕自身は、そういう打ち合わせにしたくないので、しゃべらない人が入らない打ち合わせを事前にお願いすることもあります。そのくらい「しゃべらない負のオーラ」は大きいのです。
<POINT>
打ち合わせポイント(8) 打ち合わせで仕事のレベルはバレる
打ち合わせポイント(9) 不要なパソコンは持ち込まない
打ち合わせポイント(10) 打ち合わせでは、かならずしゃべる
打ち合わせポイント(8) 打ち合わせで仕事のレベルはバレる
打ち合わせポイント(9) 不要なパソコンは持ち込まない
打ち合わせポイント(10) 打ち合わせでは、かならずしゃべる
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http://diamond.jp/articles/-/76150
─情報元:ダイヤモンド・オンラインサイト様─