脳腫瘍や水頭症など、身近な病院で素早く見つけられるように。
「目は口ほどにものを言う」と言いますが、目からは本当に脳のデータが取り出せるようです。といってもそれは読心術とかではなく、神経疾患の診断のために超音波で頭蓋骨の中の圧力を測定するというもので、すでに実用化されつつあります。
新たな研究で、その診断機器はより低コストかつ高精度になり、小規模な病院でも扱えるようになっていきそうです。以下はその研究をしているケープタウン大学のLlewellyn Padayachy氏が、The Conversationに寄稿した記事が許可を受けて米Gizmodoに掲載されたものの翻訳です。
従来、頭蓋内圧の測定には患者の頭蓋骨に穴を空ける必要がありました。それは今でも一番信頼できる方法ではありますが、人体を傷つける行為で費用もかかり、感染や出血のリスクもあります。頭蓋内圧は、脳腫瘍、頭蓋変形、脳外傷、感染など、ある種の神経外科的症状の診断にとって重要です。
でも数年前、頭蓋骨に傷をつけずに頭蓋内圧を測定できる方法として、目の上から超音波プローブを使う超音波イメージング技術が登場しました。そこでは静的な画像が使われます。これでほとんどの場合、神経外科医が脳内の圧力を測れるようになりましたが、静的画像ではすべてに対応はできません。
でも我々の研究では従来の静的イメージング手法を進化させ、それを間もなく公開する予定です。我々の手法では、目の裏側を短時間の動画とし、それを分析することで脳内の圧力を測定します。それは既存の手法より早く、また精度もより高くなる可能性があります。
アフリカでは神経外科的障害のある子どもの統計情報は限られていますが、水頭症の子供の数はかなり大きいと考えられています。水頭症は脳の中の水分による圧力が高くなった結果起こるもので、頭蓋骨が大きくなります。治療しなければ、死に至る可能性もあります。
そのため脳の圧力を推定する方法は、非常に高精度であることが求められます。
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http://www.gizmodo.jp/2015/10/post_18597.html
─情報元:ギズモード・ジャパンサイト様─