2015年11月28日土曜日

世界初?ニッチすぎて逆に気になる「送水口博物館」に行ってきた

ビルの一階や駅構内などで、よく見かける「送水口」という施設。見たことはあるけど、「その用途は?」と聞かれると、答えられる人は少ないのではないでしょうか。「そもそも送水口って何? どこが魅力的なの?」という方のために、大の送水口好きという日吉みわさんが、11月21日にオープンしたばかりという日本初の「送水口博物館」を取材してくれました。ニッチで奥が深い、送水口の世界をどうぞご堪能あれ。

もしかして世界初?

日本初、もしかしたら世界初かもしれないものが新橋にオープンした。それが「送水口博物館」だ。
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重厚な光を放つ送水口たち

送水口って?

そもそも、送水口って何だろう?
これが送水口
これが送水口
街中で見掛けるこんなもの。これが「連結送水管送水口」。消防活動上必要な施設だ。
スタンド型もある。消火栓とは違い、ここから水が出るわけではない
スタンド型もある。消火栓とは違い、ここから水が出るわけではない
連結送水管はビルの高層階や駅構内や地下街など、消防車での消火不可能なときに必要な施設。送水口から水を送り込み、内部の配管を通して高層階に水を届ける
こんな仕組み
こんな仕組み
消防士はホースだけを担いで火元近くまで行き、送水口からの水の出口である「放水口」にホースを繋いで消火活動を行うのだ。連結送水管は7階建て以上のビルまたは5階建て以上の広い建物、消防車が入ることの出来ない駅や地下街にも設置される。
形もさまざま
形もさまざま
なるほど。しかし、送水口の博物館とは? 送水口にはどんな博物的価値があるんだろう。さっそく取材を申し込み、オープン前の送水口博物館へお邪魔してきた。

送水口から時代が見える

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取材に応じてくださったのは、送水口博物館の館長である村上善一さん。送水口を製作してきた老舗、村上製作所社長さんだ。
送水口黎明期からの老舗
送水口黎明期からの老舗
―送水口の博物的価値とは、どんなところにあるのでしょう
村上さん:「日本に導入された当時の送水口は、海外から輸入したものをそのまま設置していました。それから輸入品を日本仕様にしたり、日本独自に製作したりと工夫が加えられていきます。プレートの表示も英語表記から片仮名表記に、そして漢字表記に変化。材質も真鍮からステンレスに変化していきます」
英語表記の送水口。左は防火水槽などから水を採る採水口
英語表記の送水口。左は防火水槽などから水を採る採水口

片仮名表記の送水口
片仮名表記の送水口

そして、漢字表記の送水口。素材もステンレスへ
そして、漢字表記の送水口。素材もステンレスへ
村上さん:「ビルが解体されるとき、建物の瓦礫と一緒に送水口も廃棄されてしまいます。英語表記、片仮名表記などのオールドタイプ送水口は、現在はまだ見ることができるものの今後どんどんなくなっていく運命のもの。貴重な資料として保存し、皆さまに見て頂きたいと思っています」

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http://www.mag2.com/p/news/126793
─情報元:まぐまぐニュース!サイト様─