様々な製品やサービス分野において、VR(バーチャルリアリティ)のブームが再燃している。今回のブームは一過性のもので終わらないだろうか
バーチャルリアリティ熱再び
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http://diamond.jp/articles/-/103231
─情報元:ダイヤモンド・オンラインサイト様─
バーチャルリアリティ熱再び
今と1990年代とは何が違うのか?
様々な製品やサービス分野において、VR(バーチャルリアリティ)のブームが再燃している。今回のブームは一過性のもので終わらないだろうか
VR(バーチャルリアリティ/仮想現実)がちょっとしたブームだ。40代以上の読者であれば、1990年代にもバーチャルリアリティのブームがあったことを覚えているかもしれない。当時はVRと略すのではなく、「バーチャルリアリティ」と呼んでいたものだが、昨今のVRと当時のバーチャルリアリティでは製品やサービスにも違いがあるように思える。
かつてのバーチャルリアリティは、仮想的に物事を体験できる製品・サービス全般をバーチャルリアリティと呼び、現在のVRはヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いて視覚的に目の前に仮想の3D空間をつくり出すものを指していることが多いようである。かつての試行錯誤の結果、現在のHMDという形に収まったということであろうか。
あるいは、2Dの映像でできることはやり尽くしたということなのかもしれない。PS(プレイステーション)の登場以降、ゲームの世界は高度なポリゴン技術で現実の2D映像さながらのCGが描画できるようになった。テレビの世界では、アナログの標準画質のテレビがデジタルのハイビジョンになり、「大抵のテレビがどれもキレイ」な状態になった。だからこそ、製品間の差が小さくなり、コモディティ化が進んだとも言えるが……。
いずれにしても、スマホの小さな画面も含めて2Dのディスプレイでできることはあらかたやり尽くしてしまったのではないだろうか。さらに高性能なCG、さらに高画質なテレビなど、従来の路線の技術にさらに磨きをかけるという方法もあるだろう。4Kテレビや8Kテレビはそうしたコンセプトだ。
しかし、それに消費者はついてくるだろうか。ゲームもテレビも十分に高画質になっており、それ以上の高性能を消費者が望まないとしたら、そこにビジネスチャンスはないかもしれない。どんな製品にも「もうこれ以上の変革は望まない」というドミナント・デザインが存在することは、この連載でも第14回「SMAP解散の必然性をハーバード流イノベーション理論で読み解く」で述べた。
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